
テレビCMを流すのにかかる費用はどのくらい?費用を抑えるポイントは?
テレビCMを作ろうと思ったとき、まず真っ先に考えなくてはならないのが予算のことです。テレビCMを作るにはある程度まとまった費用がかかるという印象を持つ人は多いですが、その内訳について詳しく考えてみると、意外と手が届かないというほどではないかもしれません。
今回は、テレビCMにかかる費用の内訳や、費用を抑えるポイントについてご紹介します。
目次[非表示]
- 1.テレビCMにかかる費用は「放映料」と「制作料」
- 1.1.テレビCMの「放映料」とは?
- 1.2.テレビCMの「制作料」とは?
- 2.テレビCMの料金相場
- 2.1.放映料の料金相場
- 2.1.1.パーコスト(視聴率1%あたり)の料金相場
- 2.2.CM制作全体の費用相場
- 3.テレビCMの費用を抑えるポイント2つ
- 3.1.放映料が安いところを狙う
- 3.2.制作料を抑える
- 4.まとめ
テレビCMにかかる費用は「放映料」と「制作料」

テレビCMにかかる費用を大まかに分けると、「放映料」と「制作料」の2つがあります。
それぞれの費用の内訳について、詳しく見ていきましょう。
テレビCMの「放映料」とは?
テレビCMの「放映料(放映費)」はテレビ局に支払うもので、テレビ局によってそのCM料金は異なります。
一般的に、多くの視聴者に見てもらえる可能性が高い放送エリアでは料金が高く設定されますので、都市圏のキー局と地方のローカル局であれば、ローカル局の方が料金を抑えられる傾向にあります。
下記は放映料が左右される要素です。
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秒数が長い方が放映料はかかりますし、人気の番組やたくさんの人が見る時間帯に流すことでも金額は高くなります。
このように、テレビ局によっても番組や放映時間によっても異なる放映料ですが、つまりはたくさんの人が目にするCMほど費用が高いということです。
テレビCMの「制作料」とは?
テレビCMを作るためには、映像そのものを作る「制作料」もかかります。
その内訳は、以下のようになっています。
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企画費用
-
出演料
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撮影料
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編集費
CMを制作する上で「決められた時間内で、自社のサービスや商品をどう効果的にアピールするか」は重要な問題です。自社で企画する場合は費用がかかりませんが、CMプランナーに外注する場合は費用がかかります。
アニメーションやCGではなく実写で撮影するなら、必要な機材・ロケ地・撮影のための人件費などがかかります。加えて、人気タレントを起用すると1クールや年間契約などで出演料が必要です。
素材が出来上がったら、最後に編集スタジオをレンタルし、エディターやミキサーの手によって映像や字幕、効果などを編集して完成です。
テレビCMの料金相場
ここでは、テレビCMの料金相場について解説いたします。
放映料の料金相場
例えば、15秒間のCM枠でテレビCMを放映しようと思った場合、放送料金の相場は以下の表のようになっています。地域や放送局により、費用相場に大きく差があることがわかります。
放送局 |
費用相場 |
---|---|
東京のキー局 (日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日 等) |
75~100万円 |
関東のローカル局 (東京MX、テレビ神奈川、千葉テレビ、テレビ埼玉 等) |
2.5~4万円 |
関西のキー局 (読売テレビ、毎日放送、関西テレビ、朝日放送 等) |
15~25万円 |
関西のローカル局 (テレビ大阪、サンテレビ、KBS京都、びわ湖放送 等) |
1.2~3.5万円 |
※こちらはあくまでも目安となります。時期や時間帯、内容によっても変動いたします。
この表の費用相場は、テレビ局ごとに放映料は視聴率に比例するよう設定されていて、「視聴率1%につきいくら(パーコスト)」と決められています。
パーコスト(視聴率1%あたり)の料金相場
一例ですが、いくつかの地方で同じ時期に全日CMを放映するパーコストを比べると、以下のようになっています。
▼パーコスト(視聴率1%あたり)の料金相場▼
-
関東(東京放送/関東7県)…66,300円
-
近畿(毎日放送/近畿6県) …18,000円
-
北海道(北海道放送) …5,000円
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新潟(新潟放送) …3,200円
-
熊本(熊本放送) …1,569円
※全国テレビスポット参考見積/SBSプロモーション資料より
相場をみると、多くの県や大都市圏に放送する局はパーコストが高く、1県のみの放送や大都市圏を離れた放送の局はパーコストが低く設定されているのがわかります。
また、パーコストは時間帯によっても異なります。
昼間の14時などはそもそもテレビを見る人が少なく、見る人も主婦や高齢者などターゲット層が非常に限られる場合は、パーコストは低めに設定されています。
一方で、いわゆる「ゴールデンタイム」と呼ばれる19〜22時はテレビを見る人が多く、しかも働く世代=消費する世代が見ているので、パーコストが高く設定されています。
パーコストについて詳しくは下記記事でご確認ください。
CM制作全体の費用相場
テレビCMは大きく「放映料」と「制作料」の2つがあり、放映料の料金相場は前の項目で解説いたしました。
テレビCM放送のためにかかる広告費用の相場は、キー局かローカル局か、CM制作会社に依頼した場合どのくらいの製作費用を支払うかなどで変わってきます。そのため、だいたい以下のような相場が見込まれます。
放送局/制作会社依頼有無 |
放映料 |
制作料 |
合計 |
東京キー局、制作会社依頼有 |
80万円 |
120万円 |
200万円 |
関東独立局、制作会社依頼無 |
15万円 |
15万円 |
30万円 |
ローカル局、制作会社依頼有 |
3万円 |
20万円 |
23万円 |
このように、料金相場は放映局やCM制作料金によって大きく左右されることがわかります。
東京キー局で放映したい場合は200~300万円程度が一般的に多いでしょう。
一方で、有名タレントを起用したり海外へロケ撮影が必要なケースは、1000万円をゆうに超えるケースもあります。
しかし、初めてのテレビCMでそんなに払えない、もっと費用を抑えたい・・・という場合には、条件によりですが、100万円以下で抑えられる場合もあります。
テレビCMは、条件によって金額感が大きくかわるのです。次の項目では、費用を抑えるポイントを解説いたします。
テレビCMの費用を抑えるポイント2つ

上記でご紹介した内容を踏まえ、テレビCMの費用を抑えるためには、どんなポイントに注意すれば良いのでしょうか。
放映料が安いところを狙う
そもそも、放映料が安い局や時間帯を狙って放映すれば、放映料を安く抑えやすいです。
放映料は視聴率に比例するので、視聴率が少なめの放送時間帯を狙えば放映料は安くなります。
一方で、大衆への認知というCM効果の面では、安ければ安いほど放映範囲が狭くて効果が低い、とも考えられます。
ここで重要なのは、放映料だけでなく、ターゲット層が見る時間帯や番組を考慮する必要があるということです。例えば、主婦層や高齢者層を狙った商品やサービスなら、比較的放映料が安い昼間の時間帯こそが最も効果を狙えるでしょう。
つまり、ターゲット層が見てさえくれれば問題ないのです。CMの放映料と予算を考え合わせるときには、ターゲット層が見る時間帯や番組かどうかをよく考慮しましょう。
また、放映料は、タイムCMかスポットCMかによっても異なります。
タイムCMはある番組のスポンサーとなってCMを流すため、イメージやターゲティングに有利な一方で、流す時間帯は番組の時間内に限られます。また、最小単位は30秒、2クール(6ヶ月)からの購入となるため、放映料がスポットCMより高くなりやすい傾向にあります。
一方、スポットCMは番組を選ばず時間帯を決めて放映すること、最小単位は15秒、1週間から購入できることから、より放映枠の自由度が高いと言えます。
また、スポンサーとなって番組を制作する費用を出すわけではないことから、各局エリアやキャンペーン期間を限定して放映することもでき、タイムCMと比べて安価な傾向にあります。
タイムCM・スポットCMについては、以下の記事で詳しく解説しています。
制作料を抑える
テレビCMにかかる費用を抑えるもう一つの方法として、自社で賄う、抑えられる撮影方法を取る、などのやり方があります。例えば、それぞれの内訳について以下のようにすると費用を抑えやすいでしょう。
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企画費用:外注せず、自社で企画を行う
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出演料:人気タレントではなく、社員を使う
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撮影料:社内や近くの公園で済ませるなど、ロケ地の費用を抑える、機材はレンタルにする
このように、抑えられるところをしっかり抑えれば、テレビCMも意外と手が届かないというほどではないかもしれません。
予算が原因でテレビCMの放映を諦めていたのであれば、ぜひ検討し直してみてはいかがでしょうか。
まとめ
テレビCMを制作するには、テレビで放送してもらう枠を確保するための「放映料」と、企画や撮影・編集などにかかる「制作料」の2つがかかります。
費用を抑えるためには、放映料が安い時間帯やエリア、番組を選んだり、制作料を抑えたりすると良いでしょう。想像しているよりも、安価に放映できるケースもございます。
弊社ではテレビCMのご相談も承っておりますので、是非この機会にご相談ください。