テレビCMをゴールデンタイムに流すために必要な費用はどのくらい?
テレビCMを放映する場合、できるだけたくさんの人に見てもらいたいものです。テレビを見る時間帯は人それぞれですが、概ね視聴率の高い時間というのは決まっており、1日のうちで最も視聴率が期待できる時間帯のことをゴールデンタイムと呼びます。
では、テレビCMをゴールデンタイムに流すために必要な費用はどのくらいなのでしょうか。
目次[非表示]
- 1.そもそもゴールデンタイムとは?
- 2.ゴールデンタイムにかかるテレビCMの費用
- 2.1.ゴールデンタイムのCM費用は最も高い
- 2.2.テレビCMの広告料金はランクづけされている!
- 2.2.1.0〜7時
- 2.2.2.7〜10時
- 2.2.3.10〜12時
- 2.2.4.12〜13時
- 2.2.5.13〜18時
- 2.2.6.18〜19時
- 2.2.7.19〜22時 ★ゴールデンタイム
- 2.2.8.22〜23時 ★プライムタイム
- 2.2.9.23〜24時
- 2.3.テレビCMの広告料金の計算方法
- 2.4.キー局とローカル局でも異なる広告料金
- 3.まとめ
そもそもゴールデンタイムとは?
ゴールデンタイムとは、19〜22時のことを指すテレビ業界用語の一つです。学校や仕事から帰ってきて、そろそろご飯を食べるついでにテレビを見よう、という時間帯であり、家族で見る世帯も多いことから、視聴率が高くなりやすいのです。実際に、1日の中で最も視聴率が高いのはゴールデンタイムとされています。
そのため、ゴールデンタイムには家族向けの番組が多く、バラエティや子ども向けアニメ、さまざまな世代が見られるドラマなどが放送されています。いわゆる花形番組と呼ばれる番組も多く、最も力を入れて番組制作を行うため、人気のタレントや俳優を使って視聴率を上げる工夫をするテレビ局も多いです。
ゴールデンタイムとプライムタイムの違い
ゴールデンタイムと似た言葉に「プライムタイム」があります。プライムタイムとは、19〜23時のことを指し、同じくテレビ業界用語の一つです。プライムという英単語には「最も重要な」という意味があり、これも高視聴率が期待できる時間帯であることを表しています。
ゴールデンタイムとプライムタイムの違いは、22〜23時の1時間です。この1時間に視聴率が高くなるのは、22時ごろに子どもや高齢者は寝てしまうのに対し、今度は働く世代や子育て世代の手が空く時間帯だからです。そのため、22〜23時は働く世代・子育て世代向けの報道番組や大人向けの趣味・教養番組などが多くなります。
ゴールデンタイムとプライムタイムでは、流せるテレビCMの種類が異なります。ゴールデンタイムではまだテレビを見ている子どもも多いことから、青少年育成の観点により、流せる内容や放送できる本数・秒数に制限がかかることもあります。しかし、プライムタイムではこうした制限が緩和されるため、流せるテレビCMの内容の自由度が高まります。
ゴールデンタイムにかかるテレビCMの費用
では、ゴールデンタイムにテレビCMを流すためにかかる費用はどのくらいなのでしょうか。テレビCMにはランクづけがなされていることや、広告料金の計算方法などを交えてご紹介します。
ゴールデンタイムのCM費用は最も高い
テレビCMを流す場合、料金は一定ではありません。当然、視聴者数が多い時間帯、すなわち、テレビCMを多くの人が見る時間帯に流す場合、料金は高くなります。例えば、あまり人が見ていない深夜帯とゴールデンタイムでは大きな差が生まれるのです。
前述のように、ゴールデンタイムは1日のうちで最も視聴率が高く、家族全員で見ている世帯も多いため、効率的にさまざまなターゲット層に訴求できる時間帯です。そのため、ゴールデンタイムにかかるCM費用は最も高くなります。
テレビCMを流すのにかかる費用について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。費用を抑えるためのポイントも解説しています。
テレビCMの広告料金はランクづけされている!
テレビは、時間帯によって視聴率が異なります。ゴールデンタイムに最も視聴率が高いとされていることはここまででもお話ししましたが、その他の時間も視聴率の高さでランクづけされています。ランクづけはテレビ局によって異なりますが、一つの例として、以下のようなものがあります。
-
A
ゴールデンタイム。最も高い視聴率が期待できる。
-
特B
ゴールデンタイムよりはやや劣るが、かなり高い視聴率が期待できる。
-
B
それなりの視聴率が期待できる。
-
C
あまり視聴率は期待できない。
例えば、平日の視聴率は以下のようにランクづけできます。
時間帯 |
ランク |
---|---|
0〜7時 |
C |
7〜10時 |
B |
10〜12時 |
C |
12〜13時 |
特B |
13〜18時 |
B |
18〜19時 |
特B |
19〜22時 |
A |
22〜23時 |
特B |
23〜24時 |
B |
0〜7時
設定されているランクを見てみるとCランクとなっており、深夜〜早朝で寝ている人が多い時間帯です。
7〜10時
その直後の7〜10時がBランクとされているのは、朝食を食べながらテレビを見る人、家事をしながらテレビを見る人、子どもたちに教育番組を見せる人などが多いからと考えられます。
10〜12時
サラリーマンなら働いている時間、主婦なら家事を済ませている時間帯でしょう。もちろん子どもは学校や幼稚園に行っています。つまり、多くの人にとってテレビを見ている余裕がない時間帯なのでCランクです。
12〜13時
一方、12〜13時になると、会社のお昼休みがありますので、視聴者が一気に増えます。休憩室でテレビをつけっぱなしにしている会社も多いのではないでしょうか。
13〜18時
この時間は、10〜12時までと同じように学校や会社、家事などに追われる人が多いものの、今度は高齢者や家事の済んだ主婦層などがテレビを見る時間帯です。そのため、Cランクよりは視聴率が期待できるBランクとなっています。
18〜19時
この1時間が特Bランクとなっているのは、この時間に帰宅する社会人や学生も多いためです。特に子ども向けアニメの場合、この時間から放映されることもあります。早めに帰ってきた社会人やご飯の支度をしながら主婦がテレビをつける場合もありますので、ニュース番組が放映されていることが多い時間帯でしょう。
19〜22時 ★ゴールデンタイム
19〜22時は、これまで説明してきたゴールデンタイムです。最も自宅にいてテレビを見る人が多く、視聴率も高く期待できる時間帯です。そのため、どの局でも原則としてこの時間はAランク、すなわち最も広告料金の高い時間帯としています。
22〜23時 ★プライムタイム
22〜23時が先ほど説明したプライムタイムであり、まだ大人は寝る時間でないことから、大人向けの番組が放映されます。ゴールデンタイムと比べれば子どもや高齢者が寝てしまう分、やや視聴率自体は下がるものの、まだまだ視聴率が期待できる時間帯です。
23〜24時
23〜24時は寝てしまう人が多くなるため、視聴率はもう少し下がってBランクとなります。
※これはあくまでも一例であり、放送局によっては特B〜Cランクのつけ方が多少ずれることもあります。
テレビCMの放送時間帯については、以下の記事でも詳しく説明しています。
テレビCMの広告料金の計算方法
前述のように、テレビCMには時間帯別にランクがつけられています。当然、ランクが高い方がテレビCMを流すのにかかる広告料金は高いです。例えば、Aランクの場合1本あたりテレビCMを流すのに50〜200万円ほどかかるとされていて、2本流せば100〜400万円と非常に高額な広告料金がかかります。
なお、これはスポットCMと呼ばれる、時間帯を決めてテレビCMを流す方法の場合です。タイムCMと言って、その番組のスポンサーになり、番組の最中にテレビCMを流すという方法もあります。この場合の費用は番組によるため、一概にこのくらいと言うことができません。
キー局とローカル局でも異なる広告料金
広告料金は、キー局(全国にネットワークを持つ中心の局)とローカル局(地方局)でも異なります。これは、キー局にテレビCMを出稿すればネットワークの局に属するすべての地域でテレビCMを流すことができるのに対し、ローカル局ではその局が位置するごく狭い範囲の地域のみでしかテレビCMを流せないためです。
同じゴールデンタイム、すなわちAランクの時間帯に流すテレビCMでも、キー局に出稿する場合と、ローカル局に出稿する場合では10倍以上変わることもあります。予算やターゲット層によっては、ローカル局のゴールデンタイムに絞って放映する方法も良いでしょう。
まとめ
ゴールデンタイムとは19〜22時のことであり、テレビを見る人が最も多くなる、1日のうちで最も視聴率が高くなる時間帯です。似た言葉のプライムタイムは19〜23時と、1時間長くなっています。ゴールデンタイムは最も多くの人に見てもらえる可能性が高いことから、テレビCMを流すための広告料金も1日のうちで最も高いです。
とはいえ、キー局とローカル局でも費用は異なりますし、ゴールデンタイムに流すことが必ずしも自社のターゲット層へのアピールにつながるかどうかはわかりません。費用対効果を最大にするためには、専門のプロモーション会社に依頼するのも一つの手です。テレビCMを流す時間帯に迷っているなら、一度お気軽に相談してみてはいかがでしょうか。