テレビCMを企画するには?3つのポイントを詳しく解説!
テレビCMを作ろうとしたとき、まずはどんなCMにするのか、企画をしっかり打ち出さなくてはなりません。企画をどこまで詰めるのかは、企画から制作をすべて自社で行うか、CM制作会社に依頼するかなどによっても異なりますが、いずれも以下の3つのポイントをしっかり決めておきましょう。
今回は、テレビCMの企画に必要な3つのポイントについて詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.ポイント①:目的・ターゲットを明確にする
- 1.1.テレビCMの目的とは?
- 1.2.テレビCMのターゲットとは?
- 2.ポイント②:予算の振り分け方
- 3.ポイント③:CMの内容を決める
- 3.1.9タイプのCM表現を使い分けよう
- 3.2.ターゲットに興味を持たれやすいCM内容に
- 4.まとめ
ポイント①:目的・ターゲットを明確にする
テレビCMを企画する上で最も重要なポイントと言えます。なぜテレビCMを放映する必要があるのか、どんな人にテレビCMを届けたいのか、最初にしっかり確認しておきましょう。
テレビCMの目的とは?
テレビCMを作るときに最も重要なのは、CM放送によってどんな効果を得たいかという目的の部分です。例えば、以下のような目的が考えられます。
- 商品や自社の認知度、信頼度アップ
- 消費者の購買行動促進
-
ブランディング
テレビCMは企業自体と放映内容に対して考査が行われるため、一定の倫理観や法的基準を満たさなくてはそもそも放映できません。また、テレビCMを出稿するためには、ある程度のまとまったお金がかかります。つまり、それだけのお金を広告費に出せる余裕のある企業、というイメージが生まれ、信頼感につながるでしょう。
購買行動促進がテレビCMで最も重要な目的と思いがちですが、得られる効果を考えたとき、認知度・信頼度アップの方が主目的と言えます。特に、テレビは幅広い層に広く認知してもらうために効率の良いメディアであり、ブランディングにも利用しやすいのです。
企画の際にはどこまで何を決めておけば良いのか、テレビCM制作の流れも一緒に確認しておきましょう。
テレビCMのターゲットとは?
テレビCMを見てもらいたい消費者のことを「ターゲット」と呼びます。例えば、サラリーマンをターゲットにしたCMなら平日夜、主婦層をターゲットにしたCMなら平日昼に流せば、よりターゲット層に届けやすいでしょう。
年齢・職業・性別など、テレビを見ているターゲット層に合わせたCMを放映することで、より高い効果が期待できます。「タイムCM」という番組ごとに流すテレビCMを利用すれば、番組によってもターゲット層をある程度絞り込むことが可能です。
ポイント②:予算の振り分け方
次に重要なのは、予算をどう振り分けるかです。テレビCMを作るためには、「放映料」と「制作料」の2つがかかります。
○放映料(放映費):テレビ局に支払うもので、局ごとに異なる
- 一般的に、人が多く見てもらえる可能性が高いCM枠ほど放映料金が高く設定される
- テレビ局や番組、時間帯、CMの秒数、何回放映するか、タイムCMかスポットCMかなどでも異なる
○制作料(CM製作費):CM映像そのものを作るための費用
- 企画費用、出演料、撮影料、編集費
- CMプランナーに依頼するかどうか、タレントを起用するか、ロケ地や編集スタジオのレンタル料など
限られた予算の中で、どこにコストをかけてどこを減らすかよく考えましょう。例えば、CM枠や時間帯をどうしても変更できないなら、自社制作にして製作費を下げる方法があります。反対に、CM自体を作り込んで放映時間をランダムにし、放映料を削減するという手法もあります。いずれもCMの広告効果と予算との兼ね合いが重要です。
ポイント③:CMの内容を決める
最後に、CMの内容を詰めていきましょう。テレビCMには大まかに分けて9つの表現方法がありますが、より商品やサービスの魅力を伝えやすく、ターゲット層に訴求しやすい内容にする必要があります。
9タイプのCM表現を使い分けよう
テレビCMは多くの場合、15秒や30秒と短いものです。その中で、伝えたいことをまとめ、より効果的に伝える必要があります。CMの内容は、表現方法で大きく分けると9タイプとされています。
-
実証型
商品やサービスの特徴を、映像や音声で実証する
-
イメージ型
具体的な説明ではなく、印象的な音楽や映像で視聴者に訴求する
-
タレント・有名人型
タレントを起用することで、注目を集めるとともにイメージを利用する
-
ドキュメンタリー型
素人が出演することで、リアリティを持たせる
-
ユーモア型
さまざまな笑いを狙って発信する
-
キャラクター型
オリジナルキャラクターを使い、商品を想起しやすくする
-
CMソング型
オリジナル曲やタイアップ曲など、歌のイメージや覚えやすさを利用する
-
比較広告型
競合他社や商品を比較し、いかに優れているかアピールする(※日本では少ない)
-
ブランディング型
商品・企業いずれも長期型のCMが多く、イメージをじっくり伝えていく
例えば、商品やサービスを素早く覚えて欲しいならキャラクター型やCMソング型、商品やサービスの具体的な特徴を伝えたいなら実証型やドキュメンタリー型、などが合っています。ブランディング型なら、長期型としてCM枠を長く取ることも考慮に入れて予算を組む必要があるでしょう。
ターゲットに興味を持たれやすいCM内容に
ターゲットがどんなCMを好むか考えて、テレビCMのストーリーを作ることも重要です。例えば、ドキュメンタリー番組の間に流すテレビCMにユーモア型を持ってきてもウケにくいと考えられるでしょう。逆に、ファミリー層が見る、いわゆるゴールデンタイムならキャラクター型やCMソング型などがおすすめです。
実写かアニメか、イラストか文字情報中心かなどもターゲット層に合わせて決めると良いでしょう。ターゲットの心をしっかり掴み、できればSNSなどで拡散されるのが理想的です。
まとめ
テレビCMの企画では、目的・ターゲット、予算、内容の3つのポイントをしっかり詰めていく必要があります。テレビCMは購買行動促進が主目的と考えられがちですが、近年はブランディングやメッセージ性のあるCMも多いです。9つのCM表現を使い分け、ターゲットの心を掴むCMを作りましょう。