テレビCMの出稿はどこに依頼する? 広告代理店・制作会社の選び方
テレビCMは、商品のプロモーションやマーケティングに活用できる広告メディアの一つです。幅広い世代の視聴者層に情報発信を行えることから、認知の拡大やブランドイメージの向上などに有効とされています。
テレビCMを出稿する際には、放映する映像コンテンツの制作や放映枠の購入などを外部の事業者に依頼することが一般的です。
企業のマーケティング部門や広報部門の担当者のなかには、「テレビCMの出稿を何から始めたらよいのか」「どのような事業者に依頼するのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、テレビCMの出稿を依頼する事業者や基本的な流れ、広告代理店・制作会社の選び方について解説します。
なお、テレビCMの出稿にかかる費用についてはこちらの記事で解説しています。
目次[非表示]
- 1.テレビCMの出稿を依頼する事業者
- 2.テレビCMを出稿する際の基本的な流れ
- 3.広告代理店・広告制作会社の選び方
- 3.1.➀放映したいエリアに対応しているか
- 3.2.②制作イメージを実現できそうか
- 3.3.③効果測定まで対応してもらえるか
- 4.まとめ
テレビCMの出稿を依頼する事業者
テレビCMを出稿する際に発生するさまざまな準備や業務については、外部の事業者に依頼することが一般的です。
広告代理店
広告代理店は、広告主となる企業とテレビ局の仲介役となってテレビCMの出稿をトータルサポートする事業者です。
テレビCMの企画から放映枠の選定に至るまでのすべてのプロセスを管理して、マーケティングの観点から戦略的なプロデュースを行います。
▼広告代理店に依頼できるサポートの内容
- テレビCMの企画立案
- 映像コンテンツの制作
- テレビ局での広告枠の選定と購入
- テレビCM放映後の効果測定 など
広告代理店によって、テレビ局とのネットワークや得意とする業界・分野などが異なるほか、映像コンテンツの制作についてはほかの制作会社に外注しているケースもあります。
広告制作会社
広告制作会社は、広告主あるいは広告代理店からの依頼を受けて、企画内容に沿った広告物を制作する事業者です。
テレビCMの出稿に関する包括的なサポートを行う広告代理店とは異なり、クリエイティブな業務のみ対応していることが一般的です。
▼広告制作会社に依頼できるサポートの内容
- テレビCMの企画立案
- 映像コンテンツの制作 など
テレビCMの制作を専門とする事業者のほか、ほかのマスメディア広告やデジタル広告、販促物のデザインなどの幅広い制作物を手掛けているケースもあります。
テレビCMを出稿する際の基本的な流れ
テレビCMの出稿には、企画から放映まで2ヶ月ほどかかることが一般的です。大規模な撮影やクオリティの高い映像コンテンツの制作などを行う場合には、さらに日数がかかるケースがあります。
▼企画から放映までの基本的な流れ
流れ |
概要 |
1.ブリーフィング |
広告代理店または広告制作会社と打ち合わせを行う |
2.企画の策定 |
テレビCMの目的・ターゲット層・商材などを踏まえて企画を策定する |
3.絵コンテの作成 |
テレビCMの構成や内容などの全体像を示した絵コンテを作成する |
4.撮影準備・キャスティング |
撮影機材の調達やスタジオの予約、出演者のキャスティングなどを行う |
5.撮影 |
スタジオやロケセット、屋外のロケーションなどで撮影を行う |
6.編集 |
撮影した映像を編集してテレビCMを完成させる |
7.放映枠の選定 |
テレビCMの放映枠を選定・購入する |
8.テレビCMの放映 |
テレビ局による考査が行われたあと、購入した放映枠でテレビCMが放映される |
制作したテレビCMを放映したあとは、効果測定を実施してどれくらいの反響が得られたのかを分析することがポイントです。
効果測定の結果を基に、テレビCMを出稿するテレビ番組や放映枠などを見直すことにより、費用対効果の向上につなげられます。
なお、テレビCMの費用対効果を高めるポイントについては、こちらの記事で解説しています。
広告代理店・広告制作会社の選び方
テレビCMの出稿を外部の事業者に依頼する際は、自社の目的や予算に合った運用ができるかを確認しておくことが重要です。広告代理店・広告制作会社を選定する際の比較項目には、以下の3つが挙げられます。
➀放映したいエリアに対応しているか
広告代理店にサポートを依頼する際は、自社が放映したいエリアに対応しているかを確認しておく必要があります。
テレビCMを放映するには、テレビ局から放映枠を購入する必要がありますが、広告代理店によってネットワークを持つテレビ局や対応できるエリアが異なります。
また、キー局かローカル局によって放送圏域や放映費にも違いがあるため、テレビCMを届けたいエリアに応じて選ぶことがポイントです。テレビ局における放映費の相場は、以下が目安となります。
▼放映費の相場(15秒のCM1回当たり)
テレビ局 |
放映費の相場 |
在京キー局 |
30~120万円 |
関東ローカル局 |
2.5~4万円 |
在阪準キー局 |
4~25万円 |
関西ローカル局 |
1.5~4.5万円 |
視聴率が高い番組や時間帯を選定したり、キー局で放映したりする場合には、放映費が高くなることが一般的です。
②制作イメージを実現できそうか
テレビCMの制作を依頼する際には、自社が思い描いている制作イメージを実現してくれる事業者を選ぶ必要があります。
▼自社に合った事業者を見極めるポイント
- 自社の業界や商材に類似した実績が豊富にある
- 独自性やユニーク性のあるコンテンツを制作している
- 事例について制作意図や差別化ポイントを公表している など
自社の業界や商材の分野で豊富な実績がある事業者は、テレビCMで効果につなげるための知識・ノウハウがあると期待できます。
③効果測定まで対応してもらえるか
効果測定まで対応してくれる事業者を選ぶこともポイントの一つです。
テレビCMの運用では、放映して終わりではなく、どのような反響が得られたのかを確認して映像コンテンツの修正や放映枠の調整などを行う必要があります。
ユーザーの行動データを取得しやすいインターネット広告と比べて、テレビCMの効果測定は難しくなりやすいため、事業者による専門的なサポートを受けるほうがよいと考えられます。
なお、テレビCMの効果測定についてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
まとめ
この記事では、テレビCMの出稿について以下の内容を解説しました。
- テレビCMの出稿を依頼できる事業者
- テレビCMを出稿する際の基本的な流れ
- 広告代理店・広告制作会社の選び方
テレビCMを出稿する際には、広告代理店や広告制作会社にサポートを依頼するケースが一般的です。ただし、それぞれサポートの範囲が異なるほか、対応エリアや予算、制作実績などは事業者によって異なります。
広告代理店・広告制作会社を選定する際は、「自社の目的や予算に合った運用ができるか」「放映後の効果測定まで対応してもらえるか」などを事前に確認しておくことが重要です。
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