テレビCMにおける制作費・放映料の費用相場は? 費用を抑える3つの方法
テレビコマーシャル(以下、CM)は、企業が商品・サービスや店舗、イベントなどに関する情報を消費者に発信する広告媒体の一種です。
近年では、インターネット広告の市場規模が拡大していますが、テレビメディアの広告市場はそれに次ぐ2番目の市場規模を維持しており、今もマーケティング活動の主力として企業に取り入れられています。
企業のマーケティング部門や広報部門の担当者のなかには「テレビCMの制作にはどのくらいの費用がかかるのか」「制作費用を抑えるポイントはあるのか」などと調べている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、テレビCMにおける製作費や放映料の相場、費用を抑えるポイントについて解説します。
出典:総務省『令和5年版 情報通信白書』
目次[非表示]
- 1.テレビCMの制作にかかる費用相場
- 2.テレビCMの放映にかかる費用相場
- 3.テレビCMの費用を抑えるポイント
- 3.1.①撮影場所を屋内にする
- 3.2.②アニメーション・CGを活用する
- 3.3.③地方ローカル局での放映からスタートする
- 4.まとめ
テレビCMの制作にかかる費用相場
テレビCMの制作には、主に企画構成費・出演費・撮影費・編集費といった4つの費用がかかります。広告代理店や外部のCM制作会社に依頼して制作することが一般的です。
①企画構成費
企画構成費は、制作するテレビCMの軸となる企画書や構成案を作成する際にかかる費用のことです。
広告代理店や外部のCM制作会社と打ち合わせを行い、目的・ターゲット層・アピールしたい要素などを踏まえてCMのプランニングを依頼します。
▼費用相場
10~35万円前後
②出演費
出演費は、テレビCMに出演するタレントやエキストラを起用する際にかかる費用です。起用するタレントやエキストラの人数、契約期間によって費用に差が生まれやすくなります。
▼費用相場
数百~数千万円前後
③撮影費
撮影費は、実写でタレントや風景、商材などを撮影する際にかかる費用です。スタッフの人件費や撮影機材の調達費、美術費、撮影場所までの交通費、スタジオ代などが含まれます。
高価な機材を用いたり、大掛かりなセットを組んだり、海外で撮影を行ったりすると費用が膨らみやすくなります。
▼費用相場
10~80万円前後
④編集費
編集費は、撮影した映像をテレビCMに仕上げる際にかかる費用です。
編集の工程では、撮影した映像素材のカットやつなぎ合わせ、色調調整などを行います。また、映像にナレーションやBGMを入れたり、アニメーションを追加したりする費用も含まれます。
なお、日本音楽著作権協会(JASRAC)が管理する楽曲を使用する場合には、その利用料金も発生します。
▼費用相場
15~40万円前後
テレビCMを制作する流れについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
テレビCMの放映にかかる費用相場
テレビCMを放映する際には、放映料が発生します。放映料の費用相場はテレビ局によって異なりますが、目安となる相場は以下のとおりです。
▼15秒のCM1回当たりの放映料
テレビ局 |
放映料の相場 |
在京キー局 |
30~120万円 |
関東ローカル局 |
2.5~4万円 |
在阪準キー局 |
4~25万円 |
関西ローカル局 |
1.5~4.5万円 |
また、特定のテレビ番組とスポンサー契約を行い、その番組の枠で30秒または60秒間のCMを放映する“タイムCM”と呼ばれるテレビCMがあります。タイムCMの放映料は、全国ネットの番組であれば数千万円規模になることもあります。
テレビCMの費用を抑えるポイント
テレビCMを制作する際、こだわりをすべて反映させると費用が高額になってしまいます。費用を抑えるには、制作費用がかかりにくい撮影・編集方法を取り入れたり、放映するエリアを絞ったりすることがポイントです。
①撮影場所を屋内にする
撮影場所を屋内にすることで、天候に左右されず当初のスケジュールどおりに撮影を進められます。これにより、タレントの出演費や撮影機材のレンタル費、交通費などが余分に発生してしまうのを防げます。
また、再撮影のためのスケジュール調整を行ったり、ロケーションを確保したりするスタッフの人件費も抑えられます。
▼屋内での撮影例
- 自社の店舗やオフィスを使用する
- グリーンバックのスタジオで実写での素材を撮影する
- レンタルの撮影スペースを借りる
②アニメーション・CGを活用する
タレントの出演料や実写での撮影費を抑えるために、アニメーション・CGを活用することもポイントの一つです。アニメーション・CGには、実写では撮影ができないような個性的かつ創造的な表現ができる魅力もあります。
▼アニメーション・CGの活用例
- イラストや文字に動きをつけて漫画のようにする
- CMのコンセプトや世界観に合わせた背景をCGで制作する
- グラフや図形などを加えて商材の特徴を視覚的に伝える
なお、テレビCMで活用されるアニメーションのメリット・デメリットや制作事例については、こちらの記事をご覧ください。
③地方ローカル局での放映からスタートする
テレビCMの放映料は、在京キー局よりも地方ローカル局の方が安くなることが一般的です。費用を抑えるには、まず地方ローカル局で放映して効果測定を行ったうえで、段階的に放映する放送局の幅を広げていくことがポイントです。
テレビCMの効果測定を行う指標には、主に2つがあります。
▼テレビCMの効果測定を行う指標
指標 |
概要 |
GRP |
|
GAP |
|
テレビCMの効果測定についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
まとめ
この記事では、テレビCMにおける費用相場について以下の内容を解説しました。
- テレビCMの制作にかかる費用相場
- テレビCMの放映にかかる費用相場
- テレビCMの費用を抑えるポイント
テレビCMには、企画構成費・出演費・撮影費・編集費といった制作費用に加えて、各テレビ局での放映料が発生します。
制作費用を抑えるには、撮影場所を屋内にしたり、アニメーション・CGを活用したりすることがポイントです。また、地方ローカル局での放映からスタートして、効果測定を行いながら放映局の幅を広げていく方法もあります。
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なお、テレビCMを用いた広告施策の実績事例や効果を出す秘訣については、こちらの資料で紹介しています。
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