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テレビCMの費用対効果を高めるには。効果測定の方法と最大化を図るのポイント

テレビCMは、幅広い年代に効率的に情報発信を行える広告媒体です。テレビCMを出稿するには制作費や放映費などの費用が発生するため、大規模なプロモーションにはまとまった予算が必要となります。

テレビCMの出稿を検討しているマーケティング部門や広報部門の担当者のなかには「どのように費用対効果を測定するのか」「効果を最大化させるポイントはあるのか」など気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、テレビCMの費用相場や効果測定の方法、テレビCMの効果を最大化するためのポイントについて解説します。

なお、テレビCMで期待できる効果についてはこちらの記事をご確認ください。

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テレビCMの疑問をまとめて解説WPへの遷移バナー

目次[非表示]

  1. 1.テレビCMの費用相場
    1. 1.1.制作費
    2. 1.2.放映費
  2. 2.テレビCMにおける費用対効果の考え方
  3. 3.テレビCMの効果測定を行う方法
    1. 3.1.➀Web上の行動データを測定する
    2. 3.2.②特定の指標を測定して視聴状況を検証する
  4. 4.テレビCMの費用対効果を最大化するための5つのポイント
    1. 4.1.➀ターゲットの分析を行う
    2. 4.2.②テレビCMを出稿するエリア・日時を検討する
    3. 4.3.③制作費をかけすぎない
    4. 4.4.④テレビCMと連動した広告施策を展開する
    5. 4.5.⑤定期的に効果測定を行いPDCAを回す
  5. 5.まとめ


テレビCMの費用相場

テレビCMを出稿する際に発生する費用には、主に制作費と放映費の2つが挙げられます。


制作費

制作費は、テレビCMの企画や映像コンテンツの撮影、編集などにかかる費用を指します。外部の広告代理店やCM制作会社に依頼して制作します。

どのようなクオリティのテレビCMを制作するかによって費用は変動しますが、一般的な相場は以下のとおりです。


▼制作費の相場

費用項目
費用相場
企画構成費
10~35万円前後
出演費
数百~数千万円前後
撮影費
10~80万円前後
編集費
15~40万円前後

※エリアや事業者によって制作費は変動します。

なお、テレビCMを制作する流れについてはこちらの記事で解説しています。

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放映費

放映費は、テレビ局のCM枠を購入する際にかかる費用のことです。放映するエリアや番組、時間帯などによって費用は変動します。

代表的なテレビ局における放映費の相場は、以下が目安となります。


▼放映費の相場(15秒のCM1回当たり)

テレビ局
放映費の相場
在京キー局
30~120万円
関東ローカル局
2.5~4万円
在阪準キー局
4~25万円
関西ローカル局
1.5~4.5万円


なお、テレビCMの種類によって放映枠・尺・放映期間などが異なります。それぞれの特徴についてはこちらの記事をご確認ください。

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テレビCMにおける費用対効果の考え方

テレビCMの運用によって販売促進やブランディングなどの成果につなげるには、費用対効果を測定して改善を図ることが重要です。

しかし、テレビCMを見た人が実際に商品を購入したかどうか、直接的な費用対効果を把握することは難しくなります。例えば、テレビCMを見てすぐ商品を購入するのではなく、Webサイトで情報を検索したり、SNSで口コミを調べたりして結果的に購入に至るケースも考えられます。

そのため、「テレビCMの放送前後で消費者の動きに変化があったか」「テレビCMにどれくらいの人が接触したか」を基に、購入のきっかけとなった間接的な効果を検証する必要があります。

一般的にテレビCMでより多くの認知を獲得できたほうが、その後の購買行動につながりやすくなり、費用対効果が高くなると考えられています。



テレビCMの効果測定を行う方法

テレビCMの効果測定を行う方法には、主に以下の2つが挙げられます。


➀Web上の行動データを測定する

テレビCMを放送する前後において、Web上の行動にどのような変化が見られたのかを測定することで、購買行動への影響度を把握できるようになります。


▼効果測定に用いるWeb上の行動データ

  • 自社のWebサイトへのアクセス数
  • 検索エンジンでの指名検索数
  • SNSでの検索回数 など


テレビCMの放送後にWebサイトのアクセス数や指名検索数などが増加している場合には、認知獲得や購買意欲の向上につながっていると考えられます。


②特定の指標を測定して視聴状況を検証する

テレビCMの視聴状況を検証するために、特定の指標を用いることも可能です。


▼テレビCMの効果測定に用いられる主な指標

指標
概要
PRP(個人視聴率)
個人視聴率の合計値
GRP(延べ視聴率)
テレビCMが放映された時間において、世帯視聴率を合計した数値
GAP(延べ注視量)
テレビCMが流れている時間において、テレビ画面を実際に注視していた個人の割合


上記のうち、現在主流とされているのは“PRP”による測定です。世帯単位ではなく個人がどれくらいテレビを視聴していたかを測定できるため、年齢や性別による視聴状況を把握する際に役立ちます。


▼PRPの算出方法

PRP=CM枠の発注金額÷P※1+C7※2


例えば、例えば、150万円のCM枠に放映し、番組視聴率とCMの平均視聴率を足した割合が5%だった場合、[150万円÷5%=30PRP]となります。


なお、効果測定にはGRPやGAPの指標を用いることも有効です。詳しくは、こちらの記事をご確認ください。

  テレビCMの効果測定はどうやって行えばいい?GRP・GAPとは インターネットを使ったデジタル広告と比べ、テレビCMの効果は測定しづらいとされています。例えばインターネットの場合は閲覧され、実際にその広告をクリックされたことを認識できますが、テレビでは実際に見られたかどうかがわかりません。そこで、テレビCMの効果測定方法として広く用いられている「GRP」と、近年開発された「GAP」という手法についてご紹介します。 ×カケレル


※1・・・Program Rating(番組視聴率)のこと

※2・・・7日間以内のCM平均視聴率のこと



テレビCMの費用対効果を最大化するための5つのポイント

テレビCMの費用対効果を最大化するには、ターゲット層に応じてテレビCMの出稿方法を検討するとともに、ほかの広告施策と組み合わせて継続的に運用することがポイントです。


➀ターゲットの分析を行う

テレビCMの企画を策定する際は、アプローチするターゲットを分析する必要があります。

テレビを視聴する目的は人によって異なるほか、曜日・時間帯・番組の内容などによって視聴者層が変わります。自社のターゲットを明らかにしてニーズや趣味嗜好を分析することで、テレビCMの方向性を定められます。


▼ターゲットを分析するポイント

  • 属性だけでなく生活スタイルや価値観などを具体的に定義する
  • ターゲットの課題や興味関心のあるテーマを想定する
  • 感情に訴えかける言葉やイメージを具体化させる など


また、ターゲットを踏まえてテレビCMを制作すると、効率的にリーチする出稿方法を検討しやすくなるほか、見た人の興味関心を喚起することが期待できます。

テレビCM1回当たりの放送でより多くのターゲット層に接触できると、認知獲得と購買行動の促進につながり、費用対効果を高められる可能性が期待できます。


②テレビCMを出稿するエリア・日時を検討する

テレビCMを出稿する際は、自社が狙うターゲット層に応じて放映するエリア・日時を決めることがポイントです。

テレビ局の主な放映枠には、特定の番組内で放映する“タイムCM”と、番組を指定せず曜日・時間帯を決めて放映する“スポットCM”などがあります。

ターゲット層の視聴率が多い番組や時間帯でテレビCMを放映することにより、効率的にリーチ数を増やせるようになり、費用対効果の向上が期待できます。


▼ターゲット層に応じた出稿方法の選定例

ターゲット層
選定例
学生
コの字型(平日の朝・夜、土日)
逆L字型(平日の夜、土日)
会社員
コの字型(平日の朝・夜、土日)
逆L字型(平日の夜、土日)
※昼休憩で見てもらえる場合は、
ヨの字型(平日朝・昼・夜、土日)もおすすめ
子育て世帯の主婦・主夫
ヨの字型(平日朝・昼・夜、土日)
※全日型(時間指定なし)もおすすめ


③制作費をかけすぎない

予算のなかでテレビCMを運用するには、必要以上に制作費をかけないようにすることが重要です。

クオリティの高いテレビCMを制作するためにこだわりを反映しすぎると、制作費が高額になってしまうリスクがあります。出稿時にかかる放映費を踏まえたうえで、制作費に充てられる予算を定めておくことがポイントです。

また、テレビCMの目的を踏まえたうえで、制作費を抑えやすいテレビCMの撮影方法やコンテンツの内容を検討することも必要といえます。


▼テレビCMの制作費を抑えるポイント

  • アニメーション・CGを活用してコンテンツを制作する
  • 自社の店舗やオフィスを撮影場所として活用する
  • 屋外ではなく屋内のレンタルスタジオで撮影する など


④テレビCMと連動した広告施策を展開する

テレビCMとほかの広告施策を組み合わせて展開することもポイントの一つです。

複数の広告施策と掛け合わせて運用することで、テレビCMではリーチできなかったターゲット層との接点を創出したり、きめ細かなフォローによって購買行動を促したりする効果が期待できます。


▼テレビCMとほかの広告施策を組み合わせた運用例

  • テレビCMでSNS限定のキャンペーンを告知して参加を促す
  • リスティング広告を出稿してテレビCMで認知した人の流入を促す
  • テレビCMの放映エリアで新聞広告や折込チラシの配布を行う など


⑤定期的に効果測定を行いPDCAを回す

定期的にテレビCMの効果測定を実施して、PDCAを回す必要があります。

テレビCMを放映して「ターゲット層にどれくらいリーチできたのか」「どのような反響が得られたのか」を定量的に把握することにより、問題点を分析してより効果が期待できる出稿方法へと見直しを図れます。

広告の運用によって得られた直接的な売上を算出する際には、“ROAS(Return On Advertising Spend)”と呼ばれる指標を活用できます。

ROASの活用方法や注意点については、こちらの記事で解説しています。

  広告の費用対効果の概要と算出方法、注意点を解説 効果的な広告運用を行うためには、費用対効果を高めることが重要です。費用対効果を知るには効果測定の実施が必要ですが、「どのように測定すればよいか分からない」という方もいるのではないでしょうか。今回は、費用対効果の算出方法や、効果を高める方法などを解説します。 ×カケレル



まとめ

この記事では、テレビCMの費用対効果について以下の内容を解説しました。


  • テレビCMの費用相場
  • テレビCMの費用対効果を測定する方法
  • 費用対効果を最大化するためのポイント


テレビCMを活用して認知の拡大やブランディング、売上の向上につなげるには、費用対効果を測定して出稿方法の改善を図ることが重要です。効果測定に用いる指標はPRPが主流となっています。

また、テレビCMの費用対効果を最大化させるには、ターゲット層に応じてテレビCMの出稿方法を検討するとともに、ほかの広告施策と組み合わせて継続的に運用することがポイントです。

SBSプロモーションでは、複数の広告媒体を掛け合わせるソリューションサービス『×カケレル』を提供しています。テレビCMをはじめとするマスメディアやデジタル広告などの多様な媒体を活用して、広告効果の最大化につなげます。

詳しくは、こちらの資料をご確認ください。

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