広告を出稿する4つの目的と設定する際の注意点
広告には、テレビ・ラジオCMや新聞広告、Web広告などさまざまな手法があります。どの媒体でどのような広告を出稿するかを検討するにあたって、事前に自社商品・サービスのターゲット・広告出稿の目的を明確にすることが重要です。
広告の出稿を検討しているものの、「とにかく目立つ広告を出したい」「一番安い方法で出稿したい」など、理由が漠然としているケースもあるのではないでしょうか。
本記事では、広告出稿で目的を設定する重要性や目的例、設定する際の注意点などを解説します。
目次[非表示]
- 1.広告を出稿する目的を設定する重要性
- 2.広告を出稿する4つの目的
- 2.1.①商品・サービスの認知拡大
- 2.2.②ブランド・企業イメージの向上
- 2.3.③販売促進
- 2.4.④競合他社との差別化
- 3.広告の目的を決める際の注意点
- 3.1.①ターゲティングを行う
- 3.2.②実現可能な目標を設定する
- 3.3.③効果測定ができるか確認する
- 4.まとめ
広告を出稿する目的を設定する重要性
企業の目的には、商品・サービスを提供して売上に繫げることが挙げられます。また、効果的に売上に繫げるために、商品の認知拡大やブランドイメージの向上など、さまざまな目的を持って広告を出稿します。
広告を出稿する目的がなければ、広告の効果が得られずに費用対効果が見込めなかったり、広告を出稿することが目的にすり替わってしまったりします。
例えば、自社商品・サービスを知らない多くの消費者に対して認知拡大を狙う場合は、テレビCMや新聞広告などのマス広告が適しています。しかし、リターゲティング広告(※)に出稿した場合、多くの消費者にアプローチできず、認知拡大という目的を達成することが難しくなります。
広告にはさまざまな手法があり、それぞれの特徴を押さえて、出稿先を選ぶことが大切です。
※リターゲティング広告とは、一度サイトに訪れたことのあるユーザーへ広告を表示できる手法のこと。
広告を出稿する4つの目的
広告を出稿する目的は企業によってさまざまですが、目的の例として以下の4つが挙げられます。
①商品・サービスの認知拡大
1つ目の目的は、商品・サービスの認知拡大です。
売上獲得・利益向上につなげるには、認知拡大を図り、商品を店舗で手に取ってもらえるような広告を出稿します。特に、新発売の商品・サービスの場合は、ほとんど認知されていないため、少しでも多くの消費者に認知してもらえるような手法の選定が重要です。
▼認知拡大に向いている媒体
- テレビCM
- 交通広告
- インターネットの純広告
- 動画広告
- SNS広告
認知拡大には、上記のような不特定多数に訴求できる媒体での広告出稿が向いています。
②ブランド・企業イメージの向上
2つ目は、企業・ブランドのイメージ向上を目的とする場合です。
消費者によい印象を持ってもらえば、認知拡大に加えて、商品・ブランドに愛着を持つファンの増加、またリピートの増加にもつながります。
方法としては、ブランディング広告やイメージ広告と呼ばれる広告の制作が挙げられます。「A社といえばこれ!」と印象づけるには、覚えやすいキャッチコピーや耳に残るCMソングなどを活用した広告を継続的・長期にわたって出稿することがポイントです。
さらに、オリジナルのリクルート動画を作成してSNSで発信したり、テレビCMを活用して幅広い層への認知を獲得したりすることで、採用活動にも効果が期待できます。
③販売促進
3つ目の目的は、商品・サービスを購入してもらうための販売促進です。
広告で消費者の興味関心を高めて、実際に購入したくなるような情報・特典も併せて提供することで販売促進につながります。
例えば、チラシで商品の詳細を伝えてお得なクーポンをつけたり、セールやキャンペーン実施のテレビCMを放映したりといった方法が挙げられます。
④競合他社との差別化
4つ目は、競合他社との差別化を図るという目的です。
同じカテゴリーの商品が並ぶなかで、自社製品を選んでもらうためには、競合他社にはない付加価値をアピールする必要があります。
差別化を図る戦略としては、以下のような方法が挙げられます。
▼競合他社との差別化を図る方法
- 競合他社を研究して、弱み・強みを見つける
- 市場調査を行い、ユーザーのニーズを把握する
- 自社製品にしかないアピールポイントを探す
- 自社商品・サービスや、ターゲット、広告クリエイティブのイメージを統一する
- 印象に残りやすいキャッチコピーや音楽、デザインで作成する
広告の目的を決める際の注意点
広告出稿の目的を決める際は、以下の3つの注意点を押さえておく必要があります。
①ターゲティングを行う
目的と併せて、どのユーザー層に広告を届けたいのかターゲティングを行います。広告手法の選定やクリエイティブ制作などの方針として、目的やターゲット層を明確にすることが大切です。
基本的なターゲティング方法として、“6R”というフレームワークがあります。6つの項目に沿ってそれぞれの項目を達成することで、ターゲットを明確にできます。
▼6Rの項目
項目 |
ポイント |
Realistic Scale |
販売数・売上の両面で見込みのある市場規模か |
Rate of Growth |
市場の成長性があり、長期的にビジネスを継続できるか |
Ripple Effect |
ほかの消費者に影響を及ぼす波及効果があるか |
Reach |
消費者に自社商品・サービスが到達する可能性があるか |
Rival |
競合他社がどれくらい参入しているか |
Response |
消費者の反応を具体的に測定できるか |
1つずつの項目に着目するのではなく、総合的に判断して、想定のターゲット層が適切か見極めます。
なお、広告を出稿する際にターゲットを絞ったほうがよい理由やコツについては、こちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。
②実現可能な目標を設定する
広告の方向性として大きな目的を決めつつ、目的達成の目安として実現できそうな目標を設定することも大切です。
始めから高すぎる数値目標を掲げると、達成するまでに時間がかかり、途中から目的を見失うだけではなく、モチベーションが下がる可能性もあります。
目的を決める際は、実現できる範囲の数値をゴールに設定して、達成するごとにステップアップする方法が理想です。具体的な施策を考えられるため、目標達成の可能性が高まるほか、成功体験が積み重なれば自信にもつながります。
③効果測定ができるか確認する
広告の目的によって効果測定の指標は異なります。広告の出稿する際にどのような指標を見ればよいか把握しておくことも大切です。
ここでは、認知拡大と販売促進を例に挙げて、効果測定の指標をまとめました。
▼目的別の効果測定の指標例(デジタル広告)
目的 |
指標 |
認知拡大 |
|
販売促進 |
|
これらの指標でそれぞれ実現しやすい目標を設定して、PDCAをまわすことで効果が期待できるよりよい広告につながります。
一般的には、マス広告は効果測定が難しく、デジタル広告は容易だといわれています。マス広告とデジタル広告の効果測定方法については、こちらの記事をご覧ください。
まとめ
この記事では、広告を出稿する目的について以下の内容を解説しました。
- 広告を出稿する4つの目的
- 広告を出稿する目的を把握する重要性
- 目的を定める際の注意点
広告の運用を成功させるためには、出稿する目的を決めておくことが重要です。
広告の目的として、認知拡大、ブランド・企業イメージの向上、販売促進、競合他社との差別化の4つが挙げられます。目的を設定する際は、適切なターゲット設定ができているか、実現可能な目標が設定されているかなどを意識することが大切です。
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