広告運用に不可欠なメディアプランニングとは? 基礎やポイントを解説
自社の広告を運用する担当者のなかには、“メディアプランニング”という言葉を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。メディアプランニングは、広告を適切な媒体に出稿して軌道に乗せるために必要不可欠な知識です。
そこでこの記事では、メディアプランニングの基礎知識や効果的なメディアの掛け合わせ例、押さえておきたいポイントなどを解説します。
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目次[非表示]
- 1.メディアプランニングとは
- 2.PESOメディアの種類
- 2.1.ペイドメディア(Paid Media)
- 2.2.アーンドメディア(Earned Media)
- 2.3.シェアドメディア(Shared Media)
- 2.4.オウンドメディア(Owned Media)
- 3.PESOメディアの掛け合わせ例
- 4.メディアプランニングを行う際のポイント
- 4.1.①目的とターゲットを明確にする
- 4.2.②予算を決める
- 4.3.③カスタマージャーニーマップを作成する
- 5.まとめ
メディアプランニングとは
メディアプランニングとは、自社のターゲットに効果的に広告を届けるために、広告を出稿する媒体や時期、方法などを計画することです。
従来のメディアプランニングでは、企業と消費者をつなぐメディアを3つに分類したものを指す“トリプルメディア”というフレームワークを活用していました。
しかし、最近では“PESOメディア”が主流になりつつあります。
▼PESOの種類
種類 |
概要 |
ペイドメディア(Paid Media) |
費用を支払って利用するメディア |
アーンドメディア(Earned Media) |
ユーザーからの評価や口コミが反映されたメディア |
シェアドメディア(Shared Media) |
ユーザーによって評価や口コミが拡散されたメディア |
オウンドメディア(Owned Media) |
自社で所有するメディア |
PESOメディアの種類
先述したPESOメディアについて、種類ごとに詳しく解説します。
ペイドメディア(Paid Media)
“Paid=有料”という言葉が表すとおり、企業が費用を支払って広告を出稿するメディアをペイドメディアと呼びます。ペイドメディアには、マス広告やWeb広告が該当します。
短期間で不特定多数の消費者にアプローチできるため、自社製品の認知度を高めるのに効果的です。
ただし、費用対効果を得るには正しくターゲティングを行う必要があります。
アーンドメディア(Earned Media)
ユーザーからの評判を“Earned=獲得する”メディアが、アーンドメディアです。フォロワーが多いインフルエンサーのSNSや、大手口コミサイトなどがアーンドメディアにあたります。
ユーザーがブログ、SNSなどに自社製品の評価や口コミを書くことで、リアルな評価を知ることができます。そのうえで、よい評判を獲得できれば消費者からの信頼も高まります。
シェアドメディア(Shared Media)
SNSや口コミサイトでユーザーに“Shared=共有”してもらうメディアをシェアドメディアと呼びます。
シェアドメディアは、ユーザーの投稿によって商品やサービスの情報が広まるのが特徴です。
アーンドメディアとシェアドメディアの違いは、前者がインフルエンサーやマスメディアが発信する投稿であるのに対して、後者はSNSや口コミサイトを利用する一般ユーザーの投稿であるところです。
オウンドメディア(Owned Media)
オウンドメディアは、企業が“Owned=所有する”メディアのことです。自社のWebサイトやブログ、商品パッケージなどが例として挙げられます。
自社が所有しているメディアであるため、宣伝する内容やデザイン、期間などを自由に決めて自社の魅力を最大限に伝えられます。
ただし、集客・売上などの効果が短期間で表れにくい点には注意が必要です。効果を出すためには、ほかのメディアと掛け合わせることも一つの方法です。
PESOメディアの掛け合わせ例
複数のPESOメディアを掛け合わせることで、効率的な集客・売上への効果が期待できます。
▼目的と掛け合わせ方
目的 |
掛け合わせ方 |
見込み顧客の獲得 |
オウンドメディア × ペイドメディア |
例えば、オウンドメディアの運用を始めたばかりで、ユーザーのアクセス数が伸びない場合には、ペイドメディアを組み合わせます。Web広告に出稿して、そこからオウンドメディアへ誘導すれば、見込み顧客を獲得することが可能です。
また、テレビCMやチラシなどと組み合わせることで、販売促進にもつながります。
▼目的と掛け合わせ方
目的 |
掛け合わせ方 |
自社や自社製品の認知拡大 |
アーンドメディア × オウンドメディア |
もう一つの例として挙げられるのが、アーンドメディアとオウンドメディアの掛け合わせです。SNSに投稿された自社製品に関する投稿に“いいね”や返信、拡散で反応を示すことにより、自社や自社製品の認知拡大を促します。
さらに、SNSの自社アカウントでオウンドメディアの情報を掲載すれば、オウンドメディアへの流入が増えることも期待できます。
メディアプランニングを行う際のポイント
ここからは、メディアプランニングを行う際に押さえておきたいポイントを紹介します。
①目的とターゲットを明確にする
メディアプランニングを行う際は、広告を出稿する目的を洗い出して、ターゲットを明確にする必要があります。
メディアプランニングの目的には、主に以下の3つのパターンが挙げられます。
▼メディアプランニングの3つの目的
- 認知度を高める
- 自社製品のブランディングを行う
- コンバージョン(商品購入・申し込み・会員登録など)につなげる
また、目的のためにどのようなターゲット層に絞ったらよいのかを考える“ターゲティング”も、メディアプランニングにおいて不可欠な要素です。ターゲットによって戦略の方向性が変わるため、ターゲティングを慎重に行うことが成功の秘訣といえます。
②予算を決める
どのくらいの予算を組めばよいのかをあらかじめ計算しておくことが大切です。
Web広告であれば、コンバージョン1件当たりにかかった費用を求める指標であるCPA(Cost Per Action:コスト・パー・アクション)を用いて予算を決めます。
▼CPAの計算式
広告費用 ÷ コンバージョン数(CV) |
マス広告であれば、テレビCMの場合はGRP(Gross Rating Point:延べ視聴率)、紙媒体の場合はCPR(Cost Per Response:顧客のレスポンス1件当たりの費用)を指標として用います。
▼GRPの計算式
世帯視聴率 × CMの本数 |
広告にかけた費用 ÷ レスポンス件数 |
③カスタマージャーニーマップを作成する
広告運用の際は、カスタマージャーニーマップを作成して、適切な媒体を選定することも欠かせません。
カスタマージャーニーマップは、自社製品を認知してから購入するまでのユーザーの行動や流れを可視化したものです。顧客の行動を把握することで、効果的に広告を見てもらえるタイミングや時期を計れます。
なお、広告の種類と制作する際のポイントについては、以下の記事で解説しています。併せてご覧ください。
まとめ
この記事では、メディアプランニングについて以下の内容を紹介しました。
- メディアプランニングとは
- PESOメディアの種類
- PESOメディアの掛け合わせ例
- メディアプランニングを行う際のポイント
自社のターゲットに効果的に広告を届けて、効率的に費用対効果を得るには、メディアプランニングを行い、PESOメディアをフレームワークとしてうまく掛け合わせることが有効です。
メディアプランニングを行う際は、広告を出稿する目的を明らかにしたうえでターゲティングを行うこと、予算とカスタマージャーニーを設定して、適切な媒体を選定することが重要です。
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そのほかの広告運用に関する情報は、こちらで解説しています。併せてご覧ください。