動画マーケティングのメリットと代表的な手法。成果につなげるポイントとは
スマートフォンが普及した今、SNSや動画サイトなどは消費者の情報収集・発信の場としての役割を担うようになっています。特に近年では、デジタル広告市場が高い成長率で拡大し続けており、なかでもビデオ(動画)広告費やSNS・動画共有系のソーシャル広告費が大きく伸びています。
そこで活用を期待されるのが“動画マーケティング”です。企業のマーケティング活動に動画を取り入れることで、商材の販売促進やブランディングなどに有効と期待されています。
企業のマーケティング部門や広報部門の担当者のなかには「動画マーケティングに取り組むとどのようなメリットがあるのか」「どのような施策に活用できるのか」などと気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、動画マーケティングのメリットや代表的な手法、成果につなげるポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.動画マーケティングとは
- 2.動画マーケティングを取り入れるメリット
- 2.1.情報を直感的に伝えられる
- 2.2.感情への訴求がしやすい
- 2.3.Web媒体と組み合わせられる
- 3.動画マーケティングの代表的な手法
- 3.1.①動画広告の出稿
- 3.2.②自社サイトやLPでの動画配信
- 3.3.③SNSでの動画配信
- 3.4.④店頭やイベントでの動画配信
- 4.動画マーケティングで成果につなげるポイント
- 5.まとめ
動画マーケティングとは
動画マーケティングとは、動画を取り入れたマーケティング手法です。商品・サービスのプロモーションや販売促進、ブランディングなどを目的に取り入れられています。
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の普及によってインターネット、SNSの利用がより身近になった今、動画マーケティングの有効性が期待されます。
総務省の調査によると、国内におけるスマートフォンの個人保有割合は77.3%となっており、インターネットの利用機器として20〜59歳の各年代で約9割が使用していると報告されています。
▼【年階層別】インターネット利用機器の状況
画像引用元:総務省『令和4年通信利用動向調査の結果』
また、総務省によるインターネットの利用時間に関する調査では、「動画投稿・共有サービスを見る」時間は、SNSやメールの利用時間などと比べてもっとも長くなっています。
▼【利用項目別】インターネットの平均利用時間(休日)
画像引用元:総務省『令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>』
全年代でみると「動画投稿・共有サービスを見る」時間は平日で平均51.0分なのに対して、休日では74.1分となっており、特に10~20代では100分を超えています。
これらの結果を踏まえると、動画を用いたアプローチはマーケティング施策に有効と考えられます。
出典:総務省『令和4年通信利用動向調査の結果』『令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 <概要>』
動画マーケティングを取り入れるメリット
動画マーケティングを取り入れることで、商品・サービスの魅力をより分かりやすく訴求して、多くの人にアピールできます。
情報を直感的に伝えられる
動画では、映像・音声・効果音・テロップなどを用いて情報を直感的に伝えることが可能です。商品・サービスの特徴や魅力などをより深く理解してもらいやすくなるため、興味関心の醸成を促せます。
また、動的な表現を用いることで、画像やテキストのみで訴求する場合と比べて記憶に残りやすくなる効果も期待できます。商品の特徴や使い方をイメージしにくい無形商材のアプローチにも役立てられます。
感情への訴求がしやすい
動画マーケティングのメリットといえる点に、感情への訴求がしやすいことが挙げられます。動画を用いると、話し手の表情から想い・熱意を伝えたり、悩みや課題への共感を促すストーリーを作ったりしやすくなります。
テキストのみの場合と比べて多彩な表現を取り入れられるため、人の心に届きやすくなることが期待できます。これにより、ブランディングや購買意欲の向上にもつながりやすくなります。
Web媒体と組み合わせられる
動画マーケティングは、Web媒体を用いた施策と組み合わせることが可能です。
店頭またはイベントで動画を流すだけでなく、オウンドメディアやSNSなどと連携して配信することで、より多くの人の目に留まりやすくなり認知の拡大が期待できます。
動画マーケティングの代表的な手法
動画マーケティングには、オンライン・オフラインの手法があります。それぞれの媒体に応じて配信する動画の種類やコンテンツの内容を検討することが重要です。
①動画広告の出稿
動画広告は、インターネット上のWeb広告枠で動画コンテンツを配信する手法です。特定のWebサイトやSNSを利用している幅広いユーザーへ動画を見てもらいやすくなります。
自社商材やブランドの認知拡大を図ったり、自社サイトまたはLPへ誘導したりするために動画広告を活用できます。
▼動画広告の種類
種類 |
概要 |
インストリーム動画広告 |
Webサイトやアプリケーションなどで動画コンテンツを再生する際の前後・途中に配信される広告 |
アウトストリーム動画広告 |
動画再生画面の枠外にあるバナーやフィードなどに表示される広告 |
インフィード動画広告 |
WebサイトやSNSのメインコンテンツの間に表示される広告 |
インリード動画広告 |
WebサイトやSNSでページをスクロールして画面に表示されてから動画が再生する広告 |
なお、動画広告の効果や配信のポイントについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
②自社サイトやLPでの動画配信
自社サイトやLP(ランディングページ)で商品・サービス、ブランドの訴求を行うための動画コンテンツを配信する手法です。
商材の魅力や特徴、使い方、コンセプトなどを動画で分かりやすく伝えることで、興味関心を高めて購入へのアクションを促せます。商品・サービスの販売促進やファンの育成などに有効です。
▼配信するコンテンツの例
- 商品・サービスの販促動画
- 新商品・サービスのPR動画
- ブランドコンセプト動画
- レビュー動画
なお、販促動画のメリットや作り方についてはこちらの記事をご確認ください。
③SNSでの動画配信
企業のSNSアカウントを作成して動画を投稿する手法です。
SNSには、投稿の拡散やキーワード・タグ検索の機能が備わっているため、自社をフォローしていないユーザーにも動画を見てもらいやすくなります。
日常的にSNSを使用しているユーザーであれば気軽に視聴してもらえるほか、より親近感のあるコンテンツを配信すると共感や信頼の醸成にもつながります。
動画配信と親和性の高いSNSには、Instagram(※)やX(旧Twitter)、YouTube、TikTokなどが挙げられます。
▼動画コンテンツの配信例
- 商品の活用アイデアを紹介する
- 新商品のコンセプト動画を投稿する
- 消費者によるレビュー動画の投稿キャンペーンを実施する
※Instagramの商標およびロゴは、Meta Platforms, Inc.の登録商標または商標です。
④店頭やイベントでの動画配信
店頭やイベントなどのリアルな場でも動画マーケティングを取り入れることが可能です。
訪れた人の目を惹く動画を配信することで、店舗またはブースへの集客を促したり、商品・サービスへの興味関心を喚起して購入の意思決定を後押ししたりする効果が期待できます。
▼動画配信の例
- 店舗や展示会ブースの入り口でティーザー動画を配信する
- 商品の陳列棚でデモンストレーション動画を配信する
- 新商品のコーナーで自社CMやイメージ動画を配信する
動画マーケティングで成果につなげるポイント
動画マーケティングを成果につなげるには、以下のポイントを押さえておく必要があります。
▼成果につなげるポイント
- 目的・ターゲットを明確にする
- KPIを定めて効果測定と改善を行う
動画マーケティングを実施する目的・ターゲットを明確にすることで、動画で伝える情報やアプローチの仕方、配信する媒体などを選定できるようになります。
配信した動画をより多くのターゲットに見てもらえれば、興味関心の喚起や購買意欲の醸成につながり、商品・サービスの購入を促進できます。
また、動画配信を行う際は、事前に目標とする視聴率や行動を数値化したKPIを設定することもポイントです。「どれくらいの人が動画を見て行動を起こしたか」「動画の途中で視聴率が下がる箇所があるか」など、効果測定を実施して改善につなげることで成果の向上に結びつきます。
なお、マス広告の効果測定についてはこちらの記事をご確認ください。
まとめ
この記事では、動画マーケティングについて以下の内容を解説しました。
- 動画マーケティングとは
- 動画マーケティングを取り入れるメリット
- 動画マーケティングの代表的な手法
- 動画マーケティングで成果につなげるポイント
動画マーケティングには、情報を直感的に伝えられるほか、見る人の感情へ訴求しやすい、Web媒体と組み合わせられるなどのメリットがあります。自社の商品・サービスの認知拡大や販売促進、ブランディング、店舗・イベントへの集客など、さまざまな施策に動画を活用できます。
成果につなげるには、動画マーケティングを実施する目的を踏まえたうえで、「いつ、誰に、何を、どのように伝えたいのか」を戦略的に検討することが重要です。
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なお、効果を出すCM制作についてはこちらをご確認ください。