広告に期待できる効果とは? 効果測定の方法も併せて解説
広告効果とは、広告を出稿して商品の認知度や売り上げにどの程度影響があったのかを数値化・可視化することです。また、広告の目的がどの程度達成されたのかを測定することを“効果測定”と呼びます。
広告の目的を達成するためには、効果測定によって内容を見直したり、新たな施策を講じたりして、広告効果を高めることが重要です。
本記事では広告効果の種類と効果測定の方法、効果を最大化する方法を解説します。
目次[非表示]
- 1.広告効果の種類
- 2.効果測定の方法
- 2.1.マス広告
- 2.1.1.テレビやラジオCMの効果測定
- 2.1.2.新聞や雑誌広告の効果測定
- 2.2.デジタル広告
- 2.3.SP広告
- 3.広告効果を最大化する方法の例
- 3.1.①テレビCMと動画配信プラットフォームの広告
- 3.2.②雑誌広告とWebコンテンツ
- 4.まとめ
広告効果の種類
広告効果を知ることで、出稿した広告がどれだけ成果を出せたのかを分析できます。広告効果は主に、単純接触効果・心理効果・売上効果の3種類あります。
①単純接触効果
単純接触効果(ザイオンス効果)とは、何度も広告を見ているうちに好感を抱くようになり、興味関心が強くなるという心理的現象のことです。
広告による単純接触効果を狙うことで、商品・サービスの認知度向上が期待できます。より多くの消費者に知ってもらうことで、手に取ってもらいやすくなるため、新商品の発売時に接触効果を狙うことがあります。
特にテレビCMや新聞広告、雑誌広告などは多くの人に見てもらえることから、接触効果が高い媒体といえます。
②心理効果
心理効果とは、消費者に商品の理解を深めてもらう効果のことです。商品の魅力を伝えて消費者に理解してもらうことで、購入の動機づけにつながります。
心理効果が発揮される広告の代表例として、インフルエンサーを起用したSNS広告が挙げられます。インフルエンサーに対する好感が商品への好印象にもつながるため、心理効果を得やすいといわれています。
③売上効果
売上効果とは、実際に商品を購入してもらう効果のことです。
商品の認知度と理解度の向上が売上効果につながります。広告を出稿してから、資料請求や商品の購入にどの程度結びついたのかを確認するためにも、売上効果の把握は重要です。
売上効果が高い広告として、リスティング広告が挙げられます。リスティング広告はターゲット層を絞り込めるため、購入の見込みが高い消費者に訴求できます。
効果測定の方法
効果測定の方法は、広告の種類によって異なります。
マス広告
マス広告とは、テレビ・ラジオのCMや新聞広告など、多くの人の目に触れるメディアから発信される広告のことです。
マス広告の効果測定には、GRP(Gross Rating Point:延べ視聴率)やCPR(Cost Per Response:レスポンス1件当たりの単価)、CPO(Cost per Order:受注1件当たりの単価)などの指標を活用します。
テレビやラジオCMの効果測定
テレビやラジオCMの効果測定に使用するのが、GRPです。GRPは“世帯視聴率×CMの本数”で計算します。GRPの求め方の例は、以下のとおりです。
▼GRPの求め方の例
視聴率が20%でCM本数が2本の場合 GRP:20% × 2本=40% |
なお、近年使用されるようになった指標にTRP(Target Rating Point:ターゲット個人の延べ視聴率)があります。現在は、GRPではなくTRPを広告指標としているエリアが多くなっています。TRPは、一定期間内に放送したCMにおけるターゲット個人視聴率を足して求められます。
▼TRPの求め方の例
1週間、1日2回放送するCMのターゲット層個人視聴率(分)が以下の場合
TRP:2% + 4% + 4% + 3% + 3% + 8% + 6%=30% |
新聞や雑誌広告の効果測定
新聞や雑誌広告の効果測定に用いるのが、CPRとCPOです。CPRは“コスト÷レスポンスの件数”で計算し、CPOは“コスト÷受注件数”で算出します。
CPRとCPOの求め方の例は、以下のとおりです。
▼CPRとCPOの求め方の例
10万円の広告費をかけた宣伝に対して100件の反応があり、受注が5件あった場合
|
マス広告の効果測定については、こちらの記事で詳しく解説しています。
デジタル広告
デジタル広告とは、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などWeb上に掲載する広告のことです。デジタル広告の効果測定には、CTR(Click Through Rate)やimp(impression:広告が表示された回数)、CVR(Conversion Rate:コンバージョン率)の3つの指標を活用します。
▼デジタル広告の効果測定の方法
指標 |
概要 |
計算式 |
CTR |
広告がどれだけクリックされたか |
クリック数 ÷ 表示回数 × 100 |
imp |
何回広告が表示されたか |
PV数 × 該当ページに表示される広告の掲載数 |
CVR |
広告がクリックされた回数のうち、売り上げにつながる行動が行われる確率 |
コンバージョン数 ÷ アクセス数 × 100 |
CTRが高くなると、検索エンジンに高品質な広告と判断されます。また、ユーザーが広告に興味を持っていると判断できるため、売り上げにつながる確率も上がります。
なお、CVRは条件にもよりますが、2〜3%が平均値といわれています。
SP広告
SP(セールスプロモーション)広告には、折り込みチラシやDM(ダイレクトメール)、フリーペーパー、交通広告、屋外広告などがあります。SP広告のなかでも、特に効果測定しやすい広告に、折り込みチラシ・DM・フリーペーパーが挙げられます。
これらの広告は、配布数やクーポン券の回収枚数などが分かりやすいため、効果測定が容易で、効果測定には“反響率”を用います。
反響率は“反響数÷配布数×100”で計算します。
▼反響率の求め方の例
折り込みチラシを1,000枚配布して、25人の反響数があった場合 反響率:25人 ÷ 1,000枚 × 100=2.5% |
広告効果を最大化する方法の例
メディアとコンテンツを掛け合わせることで、広告効果をさらに引き出せます。ここでは、2種類の組み合わせ方法を例に挙げて紹介します。
①テレビCMと動画配信プラットフォームの広告
テレビCMを、動画配信プラットフォームに流す動画の広告に流用することで、広告制作費を節約しながら、幅広い層へ広告を届けられます。
テレビCMは大衆の目に触れる一方、テレビを観ない若年層へのリーチや細かいターゲティングができない点に弱みがあります。その点、Web上の動画広告であれば若年層の視聴者が多いうえに、ターゲットを限定した配信が可能です。
さらに、配信結果を数値で確認できるため、効果測定も容易に行うことができます。
②雑誌広告とWebコンテンツ
雑誌広告は、ニーズが顕在化した消費者層へのリーチやブランディングが行えます。雑誌広告とWebコンテンツを併用することで、ニーズが明確なユーザーへ訴求することが可能です。
例えば、誌面に「〇〇で検索」といった文章を記載して、Webコンテンツに誘導すると、2つの広告媒体をつなげられます。雑誌は洗練されたデザインの広告を掲載して、Webコンテンツに商品の詳細を盛り込むことで、2種類の広告の相乗効果を得られます。
なお、SBSプロモーションでは、メディアやコンテンツを組み合わせて広告効果を最大化するサービス『×カケレル』を提供しています。メディアやコンテンツごとに企業に掛け合う必要がありません。広告同士の相乗効果を高めたいものの、何から始めたらよいのかお悩みの方におすすめのサービスです。
まとめ
この記事では、広告効果について以下の内容を解説しました。
- 広告に期待できる効果
- 効果測定の方法
- 広告効果を最大化する方法の例
広告の効果測定は、出稿した広告の改善点を知るためにも重要です。マス広告ではGRP・TRP・CPR・CPO、デジタル広告ではCTR・CV・impといった指標を用いて効果測定を行います。
また、メディアやコンテンツを掛け合わせて広告を制作すれば、それぞれのデメリットを補完できるため、広告効果を最大化することが可能です。
SBSプロモーションでは、テレビCMとWeb広告など、さまざまな施策を掛け合わせられるソリューションサービス『×カケレル』を提供しております。広告効果を高めたいとお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
なお、広告の費用対効果の詳細は、こちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。