採用の手法としてテレビCMが活用できる? 人材の獲得を成功させるコツとは
※2024年7月31日更新
少子高齢化が進むなか、企業においては優秀な人材の確保が難しくなっています。自社が求める人材を獲得するには、賃金の見直しや福利厚生の充実だけでなく、企業を知ってもらって魅力や信用性を印象づけることが求められます。
採用活動において広範囲の人材にアプローチするために注目されている手法が、テレビCMの活用です。
企業の広報部や人事部の担当者のなかには、「採用の手法としてテレビCMを活用することでどのような効果が得られるのか」「採用CMを制作する際のコツを知りたい」などと気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、採用手法としてのテレビCMの概要や期待できる効果、コツ、事例について解説します。
目次[非表示]
- 1.採用手法としてのテレビCM
- 2.採用の手段としてテレビCMを使うことで期待できる効果
- 2.1.リーチ数が多い
- 2.2.ブランディングに効果的
- 2.3.信頼・信用につながる
- 2.4.採用ターゲットにリーチできる
- 2.5.地元に向けた採用を強化できる
- 3.採用CMで人材の獲得を成功させるコツ
- 3.1.伝えるメッセージはシンプルにする
- 3.2.個性的でインパクトのある内容にする
- 3.3.CMからの導線を用意する
- 4.採用CMの事例
- 5.まとめ
採用手法としてのテレビCM
テレビCMといえば、従来は商品やサービスのアピールのために使われるのが一般的でした。しかし近年では、採用活動をテレビCMで行う企業も見られます。
少子高齢化が進行する社会において、全国的に多くの優秀な人材を確保しなくてはならない企業だけでなく、地方の限られた地域で一定数の人材を採用することが求められる企業にとっても、採用活動は重要な課題です。
テレビCMの活用は、採用難時代において自社の認知度を高めて求める人材にアプローチするための、新たな採用手法といえます。
採用の手段としてテレビCMを使うことで期待できる効果
テレビCMの特性から、採用手段としても大きな効果が期待できます。
リーチ数が多い
テレビCMの強みは、そのリーチ数にあります。
採用広告・求人広告が求人雑誌やインターネットサイトなどで公開されている場合、求職者が能動的に見ようと思わなければ目に触れる機会は生じにくいといえます。
一方で、テレビCMは意識していなくても受動的に流し見される可能性が期待できます。そのため、求職者が見ていそうな時間帯にテレビCMを流せば、求職者からの認知度向上につながります。
また、テレビCMは世代を問わず幅広い層へのアプローチが可能なことから、求職者本人だけでなくその家族からの認知度・信用度の向上も期待できます。
ブランディングに効果的
テレビCMはブランディングに活用できます。採用におけるブランディングとは、以下のようなことを指します。
▼採用におけるブランディングの例
- 企業の認知度を向上させて、興味を持たれるきっかけを増やす
- 具体的な業務内容を示して、応募のミスマッチを防ぐ
- 先輩社員や上司の姿を見せ、自分がそこで働いているイメージを作る など
テレビCMでは、前述したリーチ数によって認知度向上が図れます。また、CM映像のなかで具体的な業務内容や実際に働いている姿を示すことで、求職者のなかで具体的なイメージをつくりやすくなってミスマッチの防止が期待できます。
信頼・信用につながる
テレビCMの放映は、それ自体が信頼・信用につながると期待できます。
テレビCMの出稿に際しては、広告主が信用のおける企業かどうかを確認するための業態考査と呼ばれる審査が行われます。また、安くても数十万円ほどのまとまった費用が必要です。
そのため、テレビCMを流すことで、求職者や家族に対して自社が信頼・信用できる企業だと示せます。既に認知は十分という会社であっても、信用を得るためにテレビCMを流すことは有効な採用手法といえます。
なお、テレビCMの考査についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
採用ターゲットにリーチできる
CMを放映する時間帯や番組を限定することで、ターゲットにリーチを行いやすくなります。
ただし、効率的なリーチを行うには、ターゲットの生活パターンや興味関心などについて分析しておくことが重要です。
▼採用ターゲットを絞ったCM放映の例
- ドラマやバラエティ番組に出稿して就職志望の学生にリーチする
- 求職者の在宅時間帯に広告を出稿する
- 報道番組に出稿して学生の親世代へのリーチを狙う など
地元に向けた採用を強化できる
テレビCMによる採用は、地方の企業で地元に向けた採用を行う際に特に有効な手法です。
▼地方企業での地元採用にテレビCMを活用するメリット
- 人口が少ないエリアであるほど、テレビCMの放映料がかかりにくい
- ローカル局に絞って放映することで、地元の求職者へ効率的にアピールできる
テレビCMの放映料は視聴者数に応じて設定されるため、地元のローカル局に絞ることで少ない予算でもテレビCMを放映しやすくなります。また、ほかのローカルCMも華美でなく実用的なものになりやすいことから、自社のCMにおいても制作費を抑えやすいと考えられます。
地元の求職者を積極的に採用することで、地域への貢献にもつながります。
採用CMで人材の獲得を成功させるコツ
採用CM人材の獲得を成功させるには、メッセージのシンプルさと興味をひく個性的な内容が重要です。
また、CMを視聴した求職者に期待する行動への導線も必要となります。
伝えるメッセージはシンプルにする
採用CMでは、伝えるメッセージを一つに絞ってシンプルにすることがコツです。
CM1本の時間は限られているため、伝えるメッセージには分かりやすさが求められます。情報を詰め込むのではなく一つのシンプルなメッセージを伝えることで、求職者が内容を理解しやすくなります。
▼採用CMで伝えるメッセージのパターン
- 自社の企業理念に関連するメッセージ
- 求職者の就職活動を後押しするメッセージ など
個性的でインパクトのある内容にする
個性的でインパクトのある採用CMを放映すると、競合他社との差別化につながって求職者の興味をひきやすくなります。
▼競合他社との差別化を図る採用CMのアイデア
- 企業のロゴを活用する
- 最初の数秒で視聴者の興味や驚きを喚起する
- ストーリー性を持たせる など
また、CMの映像だけでなく楽曲にもこだわると、CMをより印象づけやすくなります。
CMからの導線を用意する
採用CMは単独で運用するのではなく、CMを視聴した求職者の行動につながる導線を用意しておくことが重要です。
▼CMからの導線の例
- CMの最後に検索窓を表示してインターネットでの検索を促す
- テレビCMと連動してイベントを開催する など
導線を用意することで、CMによって自社に興味を持った求職者が応募の段階まで進みやすくなると期待できます。
採用CMの事例
静岡県西部と愛知県東部エリアを中心に展開している株式会社吉和田浜松では、テレビCMを活用することで企業の知名度向上やイメージの確立を図りました。
地元のスタジアムで緊迫したPKシーンを描くCMを撮影し、心温まるストーリー性で企業の懐の深さを表現しています。
まとめ
この記事では、採用手法としてのテレビCMについて、以下の内容を解説しました。
- 採用手法としてのテレビCMの概要
- 採用の手段としてテレビCMを使うことで期待できる効果
- 採用CMで人材の獲得を成功させるコツ
- 採用CMの事例
テレビCMを活用することで、企業の認知度向上やブランディングが期待できます。また、地元に向けた採用を強化する際にもテレビCMが有効です。
採用活動を目的とするテレビCMを出稿する際には、伝えるメッセージを絞ったうえで求職者の印象に残るCMを制作することが重要です。また、CMからの導線を用意しておくことでその後の応募につながりやすくなります。
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