テレビCMがBtoB企業で急増中!増えている理由と成功するポイントとは
従来、テレビCMと言えば、一般消費者に購入を促す「BtoC」のCMが多く、企業が商品やサービスを直接個人に提供するものでした。
しかし、近年では企業から企業に向けての「BtoB」と呼ばれるタイプのテレビCMが増えています。
そこで、今回はテレビCMがなぜBtoB向けにシフトしているのか、その違いやポイントをまとめました。
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目次[非表示]
- 1.BtoBのテレビCMが増えているのはなぜ?
- 1.1.BtoB のテレビCMが増えている背景
- 1.1.1.宣伝・営業活動の一貫として
- 1.1.2.企業のブランディングにつながる
- 1.1.3.企業や商品の認知度が高まる
- 2.BtoB企業がテレビCMで成功するポイントとは?
- 2.1.時間帯を絞る
- 2.2.エリアを絞る
- 2.3.共感できる悩みと価値の訴求
- 2.4.WEB施策との連携で効果UP
- 3.BtoB向け:テレビCM事例2選
- 3.1.SATORI株式会社
- 3.2.株式会社ビズリーチ
- 4.まとめ
BtoBのテレビCMが増えているのはなぜ?
今までは、直接消費者に購入を促すBtoCのテレビCMが多く放送されていました。しかし、近年では企業から企業に向けての「BtoB」と呼ばれるテレビCMが増えています。
まずは、BtoBの定義やその背景について見ていきましょう。
BtoB のテレビCMが増えている背景
BtoBのテレビCM放映が増えている理由としては、以下のような背景が挙げられます。
宣伝・営業活動の一貫として
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商品そのものの差別化が難しくなっているため、幅広い世代に影響力を持つテレビCMで知名度アップ、イメージアップをはかり、営業活動の後押しとする
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ターゲット部署の担当者だけでなく、上層部や経営者層など導入・検討の意思決定に関わるさまざまな人にもテレビCMを通じて商品やサービスを認知してもらいやすい
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その他、営業をかけるだけでは知ってもらえなかったような層にも、テレビCMを通じて知ってもらえる可能性がある
企業のブランディングにつながる
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テレビCMを流すことで、企業そのものの知名度が上がり、社会的な信用につながる
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顧客など、いわゆるステークホルダーへのイメージアップにつながる
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社員自身のモチベーション向上や、人材採用にも良い影響が期待できる
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CMを放送するためには「考査」を通過する必要があるため、信頼できる企業だという評価を得られる
テレビCMのブランディングの効果の詳細は、下記記事をご確認ください。
企業や商品の認知度が高まる
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テレビCMはいわゆる「マスメディア」による広告なので、とにかく認知度を上げたいときに有効
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テレビCMを放送することで、企業や商品の認知度が高まる
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営業するときも、「どこかで聞いた企業だな」「なんとなく知っている商品だな」と思われた方が、成果につながりやすくなる
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CMの最後に企業の名前を入れるだけでも、徐々に浸透していきやすい
BtoBのビジネスのCMが増えている背景として、そもそも世の中には同様の商品やサービスがある場合が多く、商品の効能や効果で差別化をはかるのが難しくなっています。
そこで、テレビCMの訴求力を利用して幅広い世代や立場の人にも見てもらい、知名度・イメージアップをはかり、営業活動の後押しとする手法がとられています。
他にも、そもそも企業を知ってもらう、信頼できる企業であると思ってもらう、といったブランディングのメリットもあります。設立したばかりの新しい会社の場合、認知度を上げたり信用を得るためには、通常長い時間がかかりますが、テレビCMを使えば認知度や信用を一気に高める効果が期待できます。
BtoB企業がテレビCMで成功するポイントとは?
では、BtoB向けのテレビCMを実際に作るとき、どんなポイントに注意すれば良いのでしょうか。
時間帯を絞る
BtoB向けのテレビCMでは、BtoC向けのテレビCMよりももっと「知ってもらう」ということに焦点を置いた動画マーケティング戦略が必要です。
そこで、まずはスポットCMのうちでも「全日(ぜんじつ)」という、すべての時間帯にランダムにテレビCMを放映してもらうことで宣伝効果を期待する方法が一つあります。
ただし、BtoBの場合は企業に勤めている人が見られる時間帯でなければ、なかなかテレビCM放映の効果が出にくいものです。つまり、視聴者に専業主婦(主夫)や高齢者が多くなる平日昼間の時間帯にBtoBのテレビCMを流しても、あまり効果は期待できません。
この点をふまえると、スポットCMのうちでも「コの字」という「平日朝・夜+土日すべての時間帯」を選ぶのが最もターゲット層にリーチしやすく、広告効果が得やすいと言えるでしょう。平日は会社で働いている人も、概ね家にいることが多い時間帯です。
エリアを絞る
エリアを絞るのも有効な方法です。
特に、サービスの場合は提供できるエリアが決まっていることが多いので、対象となるエリアのみテレビCMを出稿・放映すれば、コスパよく知名度を上げることができます。
BtoBの商材なら、企業の多い大都市の中心部などに絞ってテレビCMを放映するとより効果的でしょう。特に関東・関西・中京などの人口が集中していて、電波域も広い場所で放送するのがおすすめです。
共感できる悩みと価値の訴求
BtoB企業の商品やサービスは、企業の何らかの課題を解決するために作られています。
そのため、テレビCMクリエイティブにおいても、わかりやすく悩みや課題を提示し、企業担当者が持つ悩みや課題に対する解決策を示すことが求められます。
BtoBテレビCMの場合、広告主は顧客が一般的な消費者ではなく企業であることを意識しなくてはなりません。つまり、「なんとなく良さそう」といったイメージや、衝動では商品・サービスを購入してくれないということです。商品やサービスを導入することで課題を解決できる機能がある、予算を投入するに値すると決裁者に思ってもらう必要があります。
そのためには、テレビCM放送内で具体的にどんなベネフィットがあるか、データや資料を使って具体的に解説すると良いでしょう。
もちろん広告表現としての制限の範囲は守らなくてはなりませんが、信頼度を高めるためにも具体的な課題や悩みの解決方法、商品やサービスの機能や価値を示すことは、BtoB向けテレビCMのクリエイティブを作成する上で非常に重要です。
WEB施策との連携で効果UP
テレビCMは単体で考えるのではなく、WEB広告や誘導先であるWEBサイトとセットでマーケティング戦略を考えると良いでしょう。
例えば、テレビCMでは商品やサービスの概要を簡単に紹介し、「詳細は○○で検索」というようにWEBサイトへ誘導するようなメッセージを入れれば、テレビCMとWEB施策を連動させられます。
これにより、テレビCMならではの認知度アップ、ブランドイメージ構築などの役割と、WEBページならではの興味・関心がある層に絞った商品・サービスの詳細訴求の役割を明確に分けた上で効果的に展開できるでしょう。BtoBサービスも企業担当者がまずWEB検索をすることが多い時代、使い分けも重要なポイントです。
BtoB向け:テレビCM事例2選
前項までは、BtoBのテレビCMが増えている理由や、ポイントをお伝えいたしました。
ここでは、BtoB企業のテレビCMについて、2社の事例を紹介いたします。
SATORI株式会社
BtoB企業向けMAツール「SATORI」のCMです。
ターゲットとなる営業やマーケティング部のマネージャーの悩みや課題を商品・サービスなら解決できる、というストーリー仕立てで共感を集めるのが目的で、どこの会社にもよく見られる日常風景を切り取っています。実際に、テレビCM放映後は商談数が従来の2倍にアップしたそうです。
株式会社ビズリーチ
ビズリーチでは、「欲しい人材に企業から直接アプローチできる」という機能が売りの人材採用サービスを取り扱っています。
このスカウトという採用方法は日本ではあまり馴染みがなかったため、まずは認知度アップのためにテレビCMを制作しました。テレビCMをきっかけに実際の営業活動も後押しされ、話を聞いてもらえることが多くなったそうです。
まとめ
BtoBとは、企業から企業に向けて商品やサービスを提供するビジネスのことです。
BtoB向けのテレビCMを作ることは、今まで営業をかけても届かなかったような上層部に直接アピールできるなど多くのメリットがあります。時間帯やエリアを絞って効率よくテレビCMを流しましょう。