CMの契約期間とは?タレントや芸能人を起用するメリット・デメリット
CMにタレントを起用するには、一定の契約期間が存在します。
契約期間とは、そのタレントがCMのイメージキャラクターなどとして出演する期間を定めるもので、CMを撮影する期間とは異なります。
本記事では、CMの契約期間を中心に、タレントをCMに起用するにはどうすればよいのか、タレント起用のメリット・デメリット、タレントを起用する場合と起用しない場合の違いをご紹介します。
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目次[非表示]
- 1.タレントをCMに起用するには?
- 2.タレントをCMに起用するメリット
- 2.1.イメージアップにつながる
- 2.2.知名度や認知度が上がる
- 2.3.売上アップにつながる
- 3.タレントをCMに起用するデメリットや注意点
- 3.1.一定のコストがかかる
- 3.2.競合他社とキャスティングが被る可能性がある
- 3.3.タレントの不祥事でイメージダウンするリスクがある
- 4.タレントをCMに起用する方法
- 4.1.キャスティング会社に依頼する
- 4.2.芸能事務所に直接依頼する
- 4.3.タレントサブスクサービスを利用する
- 5.タレントをCMに起用する場合としない場合の違い
- 5.1.出演費用を抑えられる
- 5.2.タレントのイメージに左右されない
- 6.まとめ
タレントをCMに起用するには?
タレントをCMに起用するには、契約内容を定める必要があります。その内容は、契約期間、契約金額、契約条件の3つに分けられます。
契約期間
CMの契約期間は、基本的には1年間が多く、「年契」とも呼ばれるものです。ただし、短期間のキャンペーンCMや、季節に応じたCMなどの場合は、1クール(3ヶ月)や2クール(6ヶ月)の契約になる場合もあります。基本的に契約期間が長い方が依頼できる範囲が広くなるため、商品を実際に使ってもらったり、パッケージに写真を使ったりなどイメージキャラクターとしても活動してもらいやすくなるでしょう。
基本的には、契約期間が終了するとそのタレントを使ったCM素材を使えなくなります。
そのため、1クールの契約をしたタレントを使ったCMを放映する場合、3ヶ月が経過したらCMが放映できなくなるだけでなく、その映像素材も使えなくなってしまうため、契約期間については十分に注意する必要があるでしょう。
ただし、契約期間を延長し、再度料金を支払うことで放映期間を延ばせるケースもあります。
契約金額
CMの契約金額には個人差があり、好感度・知名度・キャリア・影響力などによって決まります。
例えば、知名度の低い人と高い人で比べると、知名度の高い人の方が、契約金額が高い傾向にあります。
予算の目安を芸能事務所に伝えてタレントを選んでもらう場合と、芸能事務所からこれまでの実績をもとにした見積金額を提示してもらい、タレントを選ぶ場合があります。
タレントキャスティング会社や広告会社などが契約を仲介する場合、仲介手数料も発生します。また、タレント本人がヘアメイクやスタイリストを指名する場合、そのスタッフ費用も発生することを考える必要もあるでしょう。
契約条件
契約条件には、本人の稼働内容や拘束時間とその回数、露出するメディアの範囲、契約期間中に競合のCMに出ない、などがあります。
●稼働内容や拘束時間、回数 メイクなどの準備も含めた拘束時間と、それが何日間発生するのか決めます。特にCM出演の場合、撮影にかかる日数や、遠方に移動してロケを行う際は移動時間も加味します。動画を撮影するのか、スチール撮影だけなのかなど、制作物の内容もできる限り事前に決めておきましょう。 |
●露出するメディアの範囲 CMの場合、多くはテレビで使われますが、近年ではYouTubeなどでテレビCMを動画としてそのまま流したり、YouTube用に撮影したCM動画を短く編集してテレビCMとして使ったりする例もあります。そのため、どのようにCMを使うのかあらかじめ明確に決めておくとトラブルが起こりにくいです。 |
●競合のCMに出ない 例えば、A社のシャンプーのCMに出演しながら、同時にB社のシャンプーのCMに出演してそのテレビCMが流れてしまうと、見ている人はどちらをおすすめされているのかわからなくなるだけでなく、タレント自身に八方美人のイメージがついてしまい、信頼性を失ってしまう可能性もあります。そのため、あるCMに出演してもらう場合は競合にあたる企業、商品、ジャンルなどを決めておき、契約期間は競合となるCMに出演しないよう決めておくとよいでしょう。 |
特に近年では、SNSに競合商品を利用した写真を投稿してしまう場合があり、トラブルが起きやすいポイントなため、私生活と言えるSNS上の投稿なども含めてどのくらい制限をかけるのかは事前にタレント本人や事務所を交えてよく検討しておきましょう。
タレントをCMに起用するメリット
次に、タレントをCMに起用するメリットについて見ていきましょう。
イメージアップにつながる
タレントをCMに起用することで、その人のイメージが商品やサービスのイメージになります。そのため、「あの人が使っている商品を自分も使ってみたい」など、良い印象につながりやすくなるでしょう。
知名度や認知度が上がる
知名度の高い有名人や芸能人をCMに起用した場合、サービスや商品に興味を持ってもらえるきっかけになり、サービスや商品そのものの知名度や認知度アップにつながります。
売上アップにつながる
タレントを起用することで、商品への信頼感や説得力が増します。そのタレントのファンが商品を購入してくれることも多いです。
タレントをCMに起用するデメリットや注意点
一方、タレントをCMに起用する際のデメリットや注意点には以下の3つがあります。
一定のコストがかかる
タレントを広告に起用する際は、知名度や人気によって一定のコストがかかります。特にメリットとして考えられるイメージアップや知名度・認知度アップのためには、ある程度知名度や人気がある人を起用する必要があるため、出演料が高くなりやすい傾向にあります。
競合他社とキャスティングが被る可能性がある
自分たちだけでなく、競合他社も売上や知名度アップを目的としてイメージに合ったタレントを使いたいため、競合他社とキャスティングが被った場合、受けてもらえないケースが考えられます。また、キャスティングそのものが被らなくても似たようなイメージのタレントを起用することで、商品やサービスのイメージが似通ってしまい、タレントを広告に起用する効果が薄くなってしまうことも考えられるでしょう。
タレントの不祥事でイメージダウンするリスクがある
出演するタレントが何らかの不祥事を起こしてしまった場合、商品やサービス、企業ごとイメージダウンしてしまう可能性があります。
タレントをCMに起用する方法
ここでは、タレントをCMに起用する方法を3つ紹介します。
キャスティング会社に依頼する
一括で出演料を支払い、1年間ほどタレントと契約を結ぶ方法です。一括でまとめて金額を払う必要があるため、資金力がある大企業におすすめです。
芸能事務所に直接依頼する
仲介業者を頼らず、すべての処理を自分で行います。慣れない業務連絡や事務処理が発生するほか、実績のない企業だとタレントを出演させてくれないリスクがあるというデメリットがあります。
タレントサブスクサービスを利用する
毎月数十万円程度の金額を支払い、一定期間タレントと契約を結んで自社の広告に出演してもらうための仲介サービスを利用する方法です。
タレントをCMに起用する場合としない場合の違い
最後に、タレントをCMに起用する場合としない場合の違いについて2つご紹介します。
出演費用を抑えられる
タレントをCMに起用せず、自社の従業員などを出演させることで出演料や仲介料を抑えられます。コストカットを狙う場合、こうした場所で費用を抑える方法があるでしょう。
タレントのイメージに左右されない
特にアニメーションなどを採用した場合、タレントのイメージに左右されないため何らかの不祥事を起こしてイメージダウン、などのリスクが軽減できます。
まとめ
CMにタレントを起用する場合、CMを放映する期間に合わせてタレントとの契約期間を定める必要があります。例えば、1クールの契約期間の場合、3ヶ月で撮影した映像素材自体が使えなくなることに注意が必要です。
タレントを起用するとイメージや知名度、認知度アップにつながりますが、一方でキャスティング被りやコストがかかるなどのデメリットがあります。これらのデメリットを抑えるため、タレントを起用せず自社の従業員を出演させたり、アニメーションを採用したりする方法もあります。
自社の予算やイメージ戦略を明確にして、キャスティングや内容を決定しましょう