テレビCMのサウンドロゴを制作する目的とは?作り方のポイントと注意点
※2024年7月2日更新
テレビCMには、印象的なフレーズがたくさん使われています。そのなかでも、商品名や企業名を音に載せて流すものを「サウンドロゴ」と呼びます。サウンドロゴが使われているテレビCMは印象に残りやすく、商品名・企業名をサウンドとともに覚えてもらいやすくなると考えられます。
企業の広報部や経営企画部の担当者のなかには、「サウンドロゴを制作する目的にはどのようなものがあるのか」「サウンドロゴの作り方を知りたい」などとお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、テレビCMにおけるサウンドロゴの概要や目的、作り方、ポイント、注意点などについて解説します。
目次[非表示]
- 1.サウンドロゴとは
- 2.サウンドロゴとジングルの違い
- 3.サウンドロゴの目的
- 3.1.視聴者の記憶にテレビCMの印象を残す
- 3.2.商品・サービスのイメージを伝える
- 3.3.認知度や信頼感、親近感につなげる
- 4.サウンドロゴの作り方
- 5.サウンドロゴ制作時のポイント
- 5.1.①繰り返しを使う
- 5.2.②商品やサービス、企業の特徴やメッセージを入れる
- 5.3.③リズムやテンポをイメージに合わせる
- 6.サウンドロゴの制作を依頼する際の注意点
- 6.1.権利の帰属先を明確にする
- 6.2.イメージに近い他社事例を共有しておく
- 7.まとめ
サウンドロゴとは
サウンドロゴとは、テレビCMをはじめとした“音”を使う広告において、企業名やポリシーなどとともに流れる音や短い楽曲を指します。
メロディに企業名や商品・サービス名を載せていることが多いものの、音楽から企業名や商品・サービス名が分かりさえすれば、歌詞があってもなくてもサウンドロゴと呼ばれます。
印象に残るサウンドロゴが数秒でもCM中にあれば、視聴者の記憶に残りやすくなることが期待できます。
サウンドロゴとジングルの違い
サウンドロゴと混同されやすいものに、“ジングル”があります。
ジングルとは名前どおり鈴が鳴るような擬音語を指し、テレビCMやテレビ番組で場面転換の際に使用されます。そのため、広告目的で使われるサウンドロゴとは役割が異なります。
▼ジングルが使用される主な場面
- テレビCMやテレビ番組の開始時・終了時
- テレビ番組における楽曲・コーナーの切り替わり時
- テレビ番組の節目 など
サウンドロゴの目的
サウンドロゴの目的としては、テレビCMを視聴者の印象に残すだけでなく、それによって商品・サービスのイメージを伝えたり、認知度の向上を図ったりすることが挙げられます。
視聴者の記憶にテレビCMの印象を残す
サウンドロゴを使うことで、視聴者の視覚だけでなく聴覚にも訴えかけられるため、テレビCMを印象に残しやすくなると考えられます。
サウンドロゴによってテレビCMをより印象づけるには、思わず口ずさんでしまうようなフレーズを使うのがポイントです。企業名や商品名をキャッチーなフレーズと組み合わせることで、視聴者に覚えてもらいやすくなります。
商品・サービスのイメージを伝える
サウンドロゴを活用することで、商品・サービスのイメージを視聴者に伝えやすくなります。
人は音やメロディによってさまざまな印象を受けます。そのため、サウンドロゴの雰囲気を通じて商品・サービスのイメージや企業イメージを伝えられます。
▼サウンドロゴによって伝えるイメージの例
- かっこいい
- かわいい
- 元気が出る
- 落ち着く など
また、サウンドロゴは企業や商品の名前だけでなく、覚えやすいワンフレーズにメッセージ性を持たせる形式で発信することもあります。
認知度や信頼感、親近感につなげる
サウンドロゴは、企業名や商品・サービス名の認知度を向上させたり、信頼感・親近感を醸成させたりするためにも有効です。
一般的に、人間には繰り返し見たり聞いたりするものによい印象を持ちやすい“単純接触効果”という心理があるとされます。テレビCMでサウンドロゴを繰り返し流して接触回数を増やすことで、「よくテレビCMでやっている企業(商品・サービス)だ」と認識されやすくなり、視聴者にとって身近な存在になると期待できます。
サウンドロゴの作り方
サウンドロゴを作る際は、基本的にプロの音楽クリエイターや制作会社へ依頼を行うことが一般的です。映像・動画の制作会社であれば、サウンドロゴの依頼も請け負っているケースがあります。
制作会社への依頼を行う場合、大きく分けて以下の4ステップでサウンドロゴを作ります。
▼サウンドロゴを作る4ステップ
- 打ち合わせ
- 制作
- デモ音源の確認・修正
- 最終納品
打ち合わせでは企業や商品・サービスのコンセプトを確認して、ブランドイメージや企業理念、ターゲット層などに合わせてサウンドロゴで使いたいリズム、メロディ、楽器などを決めます。
打ち合わせが終わると、実際の制作に入ります。サウンドロゴは短いため、デモ音源が出来上がるまでの期間は一般的に1週間程度が目安です。デモ音源を聴いてイメージと異なっていたり、修正希望があったりする場合はデモ音源の時点で希望を伝えておく必要があります。
最後に、デモ音源と修正希望を合わせて音質の補正やミキシング・マスタリングなどの編集を行って、納品となります。
サウンドロゴ制作時のポイント
サウンドロゴを制作する際は、繰り返しによって視聴者の印象に残りやすくしたり、商品・サービスなどの特徴を分かりやすく伝えたりすることが重要です。
①繰り返しを使う
ブランド名や商品名、企業名などを繰り返すと、単純接触効果によって好意的な印象を持たせることが期待できます。
また、短いフレーズをシンプルなメロディとともに繰り返すことで、視聴者の記憶に残りやすく口ずさみやすいサウンドロゴになると考えられます。
②商品やサービス、企業の特徴やメッセージを入れる
商品・サービス名や企業名の前後に、その特徴や伝えたいメッセージなどを入れてワンフレーズとする方法があります。
アピールしたい特徴やメッセージをワンフレーズに盛り込むことで、商品・サービスの内容や自社の企業理念などが視聴者に分かりやすく伝わるようになると期待できます。ただし、フレーズが長くなりすぎると覚えづらくなる可能性があるため、短くまとめることがポイントです。
③リズムやテンポをイメージに合わせる
リズムやテンポを商品やサービス、企業イメージと合わせることも重要です。かっこよさを訴求したい商品やサービスに対して、かわいいリズムやテンポのサウンドロゴを組み合わせるとミスマッチになってしまいます。
企業イメージの場合も同様に、先進的・進歩的なイメージにしたいのか、伝統を大切にしているのかなどで採用するリズムやテンポは異なります。表現したいイメージと合ったリズムやテンポでサウンドロゴを作ることがポイントです。
▼リズム・テンポと印象の例
リズム・テンポ |
印象 |
速い |
|
遅い |
|
サウンドロゴの制作を依頼する際の注意点
サウンドロゴの制作を依頼する際は、契約内容をよく確認することが重要です。また、自社のイメージに合ったサウンドロゴを制作してもらうためには、具体的なイメージを制作会社と共有しておくことが欠かせません。
権利の帰属先を明確にする
サウンドロゴの制作を外部に依頼する際は、著作権の帰属先を明確にしておく必要があります。契約時に著作権が誰に帰属するのかを取り決めておくことで、あとから訴訟トラブルにつながることを避けられます。
また、サウンドロゴは商標登録することも可能です。商標登録を行っておくことで、サウンドロゴの模倣や無断使用を防げます。
イメージに近い他社事例を共有しておく
サウンドロゴの依頼時には、自社のイメージに近い他社事例を共有しておくことが重要です。音は目に見えないため、具体的なイメージを共有していないと自社と制作会社の認識に齟齬が生じる可能性もあります。
他社事例を共有して具体的なイメージを固めたうえで、自社が伝えたいメッセージや商品・サービスのコンセプトなどの詳細を伝えます。
まとめ
この記事では、テレビCMのサウンドロゴについて以下の内容を解説しました。
- サウンドロゴの概要
- サウンドロゴとジングルの違い
- サウンドロゴの目的
- サウンドロゴの作り方
- サウンドロゴ制作時のポイント
- サウンドロゴの制作を依頼する際の注意点
- サウンドロゴの作成事例
サウンドロゴとは、テレビCMをはじめとした“音”を使う広告において、企業名や商品名、サービス名などとともに流れる音や短い楽曲です。
サウンドロゴを活用するとテレビCMを視聴者の印象に残しやすくなり、商品・サービスのイメージを伝えたり、認知度の向上を図ったりできます。印象に残りやすく、内容・イメージが伝わりやすいサウンドロゴであれば、より効果が期待できます。
サウンドロゴを作る際は、外部の制作会社に依頼することが一般的です。権利の帰属先を明確にしたうえで、具体的なイメージを伝えて依頼を行います。
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