周年事業の進め方について。開始時期から流れを解説します!
周年事業をスタートするためには大まかなスケジュールや流れをつかんでおくことが大事です。周年事業は、企業によって期間や内容が大きく異なるため、あくまで一例となりますが、進め方をご紹介します。
■あわせてよく読まれている資料:「失敗しない!周年事業のポイント」
目次[非表示]
- 1.周年事業を始める時期は?
- 2.周年事業の担当者を決める
- 2.1.プロジェクトごとに割り振る
- 2.2.実行委員の選び方
- 3.周年事業の予算・内容の決める
- 4.まとめ
周年事業を始める時期は?
周年事業の流れは、開催する2~3年前からスタートする準備フェーズ、周年1年前から取りかかる設計フェーズ、周年事業開催年の実行フェーズ、周年の翌年以降のアフター周年フェーズに分けて考えます。
準備フェーズは2~3年前から
周年事業の準備は、開催する2~3年前からおこなうと良いでしょう。まずは準備フェーズとして、周年事業の決裁者である社長などと直接ディスカッションをおこない、周年に対する想いや捉え方、周年後の経営ビジョンを伺うことで、周年の方針を決めていきます。
自社がこうあるべきだという未来を形づくっていくには「誰がどのように変化していくのが良いのか」を整理することで周年の方針としましょう。同時に予算の仮決定もここでおこないます。
開催1年前からは設計フェーズへ
周年事業開催の1年前くらいになったら、設計フェーズへと移行します。このフェーズでは、周年事業のコンセプトを決定するほか、周年事業でおこなう具体的な企画を立案、決定していきます。予算の本決定もこのフェーズでおこないます。
設計フェーズでは周年事業の実行委員を決定します。選ばれた実行委員には、周年事業の意義を伝え、周年事業に対する認識を合わせていきます。
また、自社の過去を振り返りながら自社のありたい未来の姿を考えていくことで、自社の現在の姿や何を変えていくべきかを考えることで、周年事業のコンセプトを策定します。
周年当年の実行フェーズから周年後のアフター周年フェーズへ
周年事業の開催年になったら実行フェーズへと入ります。社員全員を巻き込みながら、周年事業の各企画を実施していきましょう。社員全体を巻き込むためには、社内広報部門が音頭を取りながら周年事業のイベントを策定していくことで社員間のコミュニケーションを活性化させていきます。
周年事業を開催したらそれで終わりではありません。周年事業の後はアフター周年フェーズへと移行します。そこでは、周年事業で得られた成果を持続させながら、さらなる発展のための施策の実施が必要です。
周年事業の担当者を決める
周年事業の担当者は、専属ではなく本業と兼務で進めることが大半です。そのため、少数の周年事業の担当者にすべての実務を担わせるわけにはいきません。
プロジェクトごとに割り振る
周年事業の管理をおこなう「事務局」と、具体的な施策の企画や実行をおこなう「実行委員」に分けて担当を割り振り、それぞれのプロジェクトごとに進めていきます。
周年事業の管理をおこなう事務局の人員は、まず周年事業の担当として任命された部署のメンバーで構成して進めていきます。周年事業が設計フェーズへと進んできたら周年事業をスムーズに進めていくための「実行委員」を選び、実行委員に実務を進めてもらうようにします。
実行委員の選び方
実行委員のメンバーは各部門の上司から推薦してもらうのが良いですが、そのメンバーの推薦基準は下記のようなパーソナリティーを持った社員です。
-
成長意欲がある
-
現状に危機感がある
-
周囲の社員に影響を与える
-
将来の経営を支えていくという期待がある
-
多くの社員から人望が厚い
-
周年事業を自分事化できている
周年事業の予算・内容の決める
周年事業の予算・内容は、「準備」「予算組み」「設計」という3つのフェーズで決めていきます。
準備
予算・内容を決めるための準備フェーズでは、過去の周年事業の予算を調査することから始めましょう。初めて周年事業をおこなうのであれば、他社の事例を含めて調査した後、実際の予算規模をトップに近い人に尋ねましょう。また、経営層に対して「周年事業に想定している予算額」をヒアリングすることも大事です。
予算組み
次に、周年事業でおこなう予定としているそれぞれのイベントに必要となる費用を算定し、予算表を作成していきます。 後から「このイベントも追加で実施したい」ということも発生する可能性があるため、予算策定の最初の段階では費用を多めに取っておくようにしましょう。予算表が完成したら、稟議をおこない最大予算を決めます。
設計
その後は設計フェーズに入ります。ここでは、最初の稟議で固められたイベントの再検討をおこない、イベント内容を最終的に固めていきます。その際にはイベントの件数や細かな内容も変動すると思いますので、その結果を踏まえて、それぞれのイベントの担当者や外部業者に見積もりをしてもらい、改めて予算表に盛り込むようにします。
予算表に細かなイベント概要を記載したら、さらに稟議をして改めて予算の承認を得るようにしましょう。
「準備フェーズ」では周年事業の予算・内容の上限を決め、「設計フェーズ」では内訳の詳細を決めていくというイメージになります。このように2つのフェーズを経て周年事業の予算・内容を固めていくことで、実際の支出金額が予算よりも大きく上回ることや、特定のイベントの支出が他のイベントの予算を圧迫し内訳が変わってしまうといったトラブルを防ぐことができます。
まとめ
周年事業でトラブルが起きないよう、きっちりと事前スケジュールを策定してから担当者と予算・事業内容を決めていくようにしましょう。そうすることで周年事業を成功へと導くことができるようになります。