周年事業を成功させるにはどうしたらいい?よくあるケース/事例をご紹介
周年事業とは会社の創立(設立)から10年、20年といった節目を迎えたことを祝う事業です。
周年事業は形式もさまざまあり社内外に向けメッセージを発信する良い機会ですが、大切なことは「誰にどのようなメッセージを伝えたいか」を明確にすることです。
今回は周年事業の具体例をご紹介します。自社のメッセージが伝わる効果的な周年事業を開催するヒントになれば幸いです。
■あわせてよく読まれている資料:「失敗しない!周年事業のポイント」
目次[非表示]
- 1.セレモニー事業型
- 1.1.社内外に感謝を伝える
- 2.アーカイブズ事業型
- 2.1.未来に向けてのアーカイブズ
- 2.1.1.社内向けのアーカイブズ
- 2.1.2.社外向けのアーカイブズ
- 3.福利厚生事業型
- 3.1.従業員への感謝の気持ちを形にする
- 4.PR事業型
- 4.1.周年事業を活用する
- 5.社会貢献事業型
- 5.1.自社の成功は社会へ還元
- 6.まとめ
セレモニー事業型
これまでの感謝を社内外に伝え、企業姿勢やイメージ・活動内容をアピールする場として効果的にイベントを開催する形です。
ホテルなどでパーティや講演会を行うことが多いです。
社内外に感謝を伝える
セレモニー事業型は周年式典をホテルなどで行う謝恩色の強い周年事業です。
社内向けの場合
社内向けであればホテルの宴会場などで式典を開き、優秀社員表彰式を行うなどこれまでの功労者をねぎらうことができます。
また、拠点ごとのプレゼン大会を行ったり、自拠点の魅力を紹介するプロモーションビデオを作成するなど、離れた社員たちに一体感を感じさせる企画が催されることもあります。
社員から募った未来の新事業プレゼン実施など、これまでの歴史を振り返るだけでなく未来に向けた式典の開催といった工夫を凝らすことで、社員のモチベーションアップや更なる結束を促すことができます。
社外向けの場合
お客様や株主、取引先など関係者を対象とした式典を開催します。
これまでの感謝の気持ちを伝えるとともに、自社のアピールを幅広い取引先に伝えることのできる絶好の機会です。少し疎遠になってきた取引先や新規先にも声をかけやすいので、ビジネスチャンスを創り出すこともできます。
セレモニー事業型は、規模や予算、社内向けか社外向けかなど、目的にあわせて会場や内容を柔軟にアレンジできます。
周年事業を除けば、全社員や取引先の関係者が一堂に会する機会はほとんどありません。企業が発信したいメッセージを効率的に発信できる最大のチャンスともいえます。
周年ロゴやキャラクターを作成したり、新しい理念やビジョンを発表するなど、目的別にさまざまな方法があります。
アーカイブズ事業型
このケースでは、周年事業を「企業文化を育む絶好の機会」と考え、社史発行や企業アーカイブズの整理をします。
これまでの企業活動の成果を改めて共有した上で、その歴史を記録として次世代へ残していくことができます。
未来に向けてのアーカイブズ
未来へ向けたアーカイブズ事業では、社内外それぞれに対し自社への更なる理解を促進できます。
社内向けのアーカイブズ
企業活動の中でうまれた商品開発の記録や販促用パンフレット、映像、各種社内文書、ロゴデータなど多くの資産を収集し整理し、社史の作成やデータベースへの保存をします。
これまでの膨大な資料を体系的に分類することで、継続的に活用することが可能となります。
例えば、現社員が進行させる難航プロジェクトの解決策を練るにあたり、過去記録がヒントになることがあるかもしれません。アーカイブズで先人たちの思いや企業文化・資産を共有化するだけでなく、これから生まれてくる文化や資産を積み重ねることができます。
社外向けのアーカイブズ
社外向けには、記念冊子やノベルティの作成などがあります。
社史をパネルにして展示したり、ウェブ上でこれまでの歩みとして公開することでより自社を知ってもらうきっかけ作りにもなります。
福利厚生事業型
周年事業として福利厚生をさらに充実させることで従業員のこれまでの貢献に感謝を示すことができます。
従業員への感謝の気持ちを形にする
従業員へのこれまでの貢献に対する感謝の気持ちを、福利厚生を充実させることで体現します。
現在はワークライフバランスや働き方改革への取り組みが重要視されていますが、仕事と家庭を両立できる環境を整え、従業員の労働環境などの待遇面を見直すことで企業が従業員を大切にしているとのメッセージを発信することができます。
具体的には、社員とその家族が使える保養施設を開設したり、社員やその家族達と社員旅行の実施や、運動会などのレクリエーションを開催することが考えられます。
PR事業型
周年事業はブランドイメージをさらに良くするPR活動に使うことも効果的です。
周年事業を活用する
周年事業の一環として、これまでの歩みを振り返ると同時に将来への経営ビジョンを新たに制定したり、あるいは改訂する取り組みもあります。中期的な経営ビジョンを経営陣と従業員、経営陣と取引先が共有することで一体感がうまれるでしょう。
社内向けには、従業員が会社の成長や、自分自身のキャリア形成についてイメージできるような力強いメッセージを発信し、社員が安心して日々の業務に向き合えるようにします。
また社外に向けては、今後のビジネス環境の変化にどう対応していくかなどの具体的な未来像をみせ、自社の将来性を感じてもらうとともに、企業倫理やCSR活動に関わるメッセージを発信することで信頼性を高められるでしょう。
社会貢献事業型
これまでの歩みが社会と共にあったことへの感謝を伝えます。文化活動や福祉活動を行うことで社会的信用が醸成されます。
自社の成功は社会へ還元
周年事業の開催を機に社会福祉事業を始めるのもいいでしょう。
具体的には文化交流事業の促進や育英基金の創設、福祉車両の寄付などが挙げられます。
例えばアーカイブズされた資料を一般に公開することは、歴史のある企業であれば歴史的な資料として文化支援となり、歴史の短い企業であっても企業活動で得た研究成果などの情報を発信することは社会貢献のひとつです。
また、ゴミ拾いのボランティアや山に苗木を植える環境活動は、わかりやすく社会貢献に繋がる事業と言えるでしょう。
まとめ
さまざまな周年事業の形態を紹介しましたが、最近はいくつかの形を組み合わせ独自の形を作る周年事業が主流になりつつあります。周年という節目だからこそ、普段なかなか伝えられないメッセージを伝えることができます。
しかし、日々の業務にプラスして周年事業を成功させることは容易ではありません。不安なことはサポート企業に相談してみることをおすすめします。