ラジオCMの作り方とは。基本的な流れと制作する際のポイント
ラジオCMは、習慣的にラジオを視聴しているリスナーに対して繰り返し情報を発信できる広告媒体です。社名・商品名の認知を拡大させたり、キャンペーンの告知を行ったりする目的で活用できます。
企業のマーケティング部門や広報部門の担当者のなかには、「広告戦略としてラジオCMを制作したい」「効果的なラジオCMを制作するポイントを知りたい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ラジオCMの作り方や放送までの流れ、ラジオCMを制作する際に押さえておきたいポイントを解説します。
なお、ラジオCMの効果や料金体系についてはこちらの記事で解説しています。
目次[非表示]
- 1.ラジオCMの作り方
- 1.1.ラジオ局での制作
- 1.2.プロダクションでの制作
- 2.ラジオCMを放送するまでの流れ
- 2.1.➀打ち合わせ
- 2.2.②CM原稿の制作
- 2.3.③ラジオ局による考査
- 2.4.④CM素材の制作・入稿
- 2.5.⑤ラジオCMの放送開始
- 3.ラジオCMを制作する際のポイント
- 3.1.①商材・業種との相性を考える
- 3.2.②ターゲットとベネフィットを明確にする
- 3.3.③メディアミックスを展開する
- 4.まとめ
ラジオCMの作り方
ラジオCMは基本的に制作を外部に依頼します。依頼先には2つのパターンがあり、制作を依頼する場所によってCM素材のクオリティや費用が変わります。そのため、目的・予算に合わせて選定することが重要です。
ラジオ局での制作
ラジオ局のスタジオやアナウンサーを使ってCM素材を制作する方法です。制作した放送局のみでラジオCMを流すことが可能です。
▼ラジオ局でCM素材を制作するメリット・デメリット
メリット |
制作費用を抑えやすい
聞き覚えのあるアナウンサーの音声で親近感を醸成しやすい
|
デメリット |
他局ではCM素材を使用できない
ナレーションの細かな表現を指示できない
|
プロダクションでの制作
CM素材や映像制作などを手掛けるプロダクションに依頼して、ラジオCMを制作する方法です。企業のオリジナル音源を使用したり、声優・タレントなどに原稿読みを依頼したりしてクオリティの高いCM素材を制作できます。
▼プロダクションでCM素材を制作するメリット・デメリット
メリット |
インパクトがある訴求を行える
サウンドやナレーションなどに独自性を持たせられる
|
デメリット |
ラジオ局で制作するよりも費用がかかりやすい |
ラジオCMを放送するまでの流れ
ラジオCMを放送するには、ラジオ局による考査に通過する必要があります。制作開始から放送までに、約2週間~1ヶ月ほどの期間が必要になることが一般的です。
➀打ち合わせ
ラジオCMの制作を依頼するラジオ局またはプロダクションに問い合わせをして、打合せを行います。主に以下のような内容を決定して広告プランを策定します。
▼打ち合わせで決定する内容
- ラジオCMを放送するラジオ局
- ラジオCMの種類(スポットCM・タイムCM・生コマーシャル)
- 放送時間・番組
- 開始時期・放送期間
- 広告のターゲット層
- 予算 など
②CM原稿の制作
ステップ1で定めた広告プランを基に、CM原稿を制作します。
ストーリーやナレーションなどの基本的な構成とクリエイティブの内容をまとめたCM原稿を作成したあと、放送局のラジオCM枠を購入するための申請を行います。
③ラジオ局による考査
制作したCM原稿の内容について「放送基準を遵守しているか」「表現に問題がないか」などを確認するために、ラジオ局による考査が行われます。ラジオ局が実施する考査は、大きく2つの内容に分けられます。
▼ラジオ局による考査の内容
種類 |
概要 |
業態考査 |
ラジオCMの放送が認められている業種や事業内容となっているか確認する |
表現考査 |
CM素材の内容・表現が放送基準や法令に接触していないか確認する |
法令や各放送局の内規に違反する表現と判断された場合には、CM原稿の修正が必要になります。ラジオ局による考査に通過したら、正式に発注を行います。
④CM素材の制作・入稿
ラジオ局による考査に通過したあと、原稿を基にCM素材を完成させます。
▼CM素材の制作で行うこと
- スタジオでのナレーション収録
- BGMや効果音の挿入・編集 など
CM素材が完成したら、放送するラジオ局にデータを入稿します。
⑤ラジオCMの放送開始
入稿内容に問題がなければ、指定した日時や番組内でラジオCMが放送されます。
ラジオCMの放送後は、どのような反響が得られたのか効果検証を実施して、放送の日時や番組などの広告プランを見直していくことが重要です。
ラジオCMを制作する際のポイント
ラジオCMを制作する際は、自社の商材・業種との相性を考慮したうえで、ターゲットを意識した伝え方に工夫したり、幅広いメディアで接点を創出したりすることがポイントです。
①商材・業種との相性を考える
自社の商材・業種とラジオCMの相性を考える必要があります。
ラジオCMでは、ナレーションや音楽などの聴覚情報のみでメッセージを発信します。テレビCMや動画広告と比べて情報量が限られるため、「音声のみで商材の特徴や効果を伝えられるか」という点が重要となります。
また、地域を限定してリアルタイムで情報を発信できることから、地域住民に向けたサービスを展開する業種にも適しています。
▼ラジオCMの相性がよい商材や業種の例
- 独自のサウンドロゴがある企業・商材
- 効果・効能を言葉で伝えやすい健康グッズやサプリメント
- 地域密着型のレストランや不動産会社、医療・介護施設 など
②ターゲットとベネフィットを明確にする
ラジオCMを制作する際は、ターゲットとベネフィットを明確にすることがポイントです。ラジオ番組や時間帯によってリスナーの属性は異なります。情報を届けたいターゲットの性別・年齢・職業などを具体的に定めたうえで、ラジオCMの広告プランを策定する必要があります。
また、商品・サービスを使用するベネフィットを言語化することもポイントの一つです。単に特徴を説明するよりも、直接的なベネフィットを強調することで、リスナーの興味関心を惹きつけやすくなります。
▼【例】ベネフィットの伝え方
- 「○○が楽しめるようになる」
- 「○○していた時間を有効活用できる」
- 「○○の悩みを解決できる」 など
③メディアミックスを展開する
メディアミックスとは、複数のメディアで広告を展開して相乗効果を高めるマーケティング手法です。
テレビCMや動画広告などの視覚情報を発信できるメディアを併用して広告を展開することで、ラジオCMの弱点を補えるようになります。
また、ラジオCMとほかのメディアを組み合わせることにより、ターゲットとの接触回数が増えて広告の押し上げ効果につながると期待できます。
▼メディアミックスを展開する際のポイント
- 各メディアで発信するメッセージに一貫性を持たせる
- ターゲットの購買プロセスを意識して接触しやすいメディアを選定する
- 映像やアニメーションを活用できるメディアと組み合わせる など
まとめ
この記事では、ラジオCMについて以下の内容を解説しました。
- ラジオCMの作り方
- ラジオCMを放送するまでの流れ
- ラジオCMを制作する際のポイント
ラジオCMの制作は、ラジオ局とプロダクションのどちらに依頼するかによってクオリティや費用などが変わります。自社の目的・予算に合わせて、ラジオCMの制作方法を選定することが重要です。
また、ラジオCMは音声のみの情報発信に限定されるため、自社商品・サービスの特徴が分かりやすく伝わるか相性を考慮する必要があります。広告効果を高めるには、ターゲットを意識した伝え方に工夫したり、複数のメディアを組み合わせて情報発信を行ったりすることもポイントです。
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